BIOVIA & 3DEXPERIENCE ユーザーレポート「明治」
世界初の商品生み出す研究所 さらなるイノベーション目指し、コンサルティングサービスと
クラウド版電子実験ノートを導入【PR】

明治イノベーションセンターは、明治の研究開発機能を結集し2017年、東京・八王子市に設立された。社内外、さらには海外に開かれた研究所として知見・技術を結集させ融合することで、新たな価値を共創し、世界の食品業界の中でも優位性と影響力を持つ研究所を目指す。

世界市場を視野に入れた価値に挑戦する明治イノベーションセンターからは世界で初めてパッケージ上でヘモグロビンA1cについてうたうヨーグルトとして機能性表示食品「明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルト」が誕生。国内外の企業、大学研究機関とのオープンイノベーションを強化する研究所には膨大な「知」が集積。この「知」の活用と全社および研究所内のデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が求められており、ダッソー・システムズのコンサルティングサービス「Value Assessment」を通じて現場の課題を明確化した後、全研究員を対象にクラウド版電子実験ノート「BIOVIA Notebook」などの製品を導入した。明治執行役員研究本部長の大森敏弘氏、研究本部研究企画部DX推進グループ長の大立直樹氏、DX推進グループの真壁直次氏、丸居安里氏に二つの製品の導入背景、導入効果を聞いた。

明治は「BIOVIA Notebook」のほかに、「BIOVIA Pipeline Pilot」「Data Science Experience」「3DEXPERIENCEプラットフォーム・オン・ザ・クラウド」を採用し、「BIOVIA ScienceCloud Projects」「NETVIBES Proxem Studio」の導入を検討している(取材当時)。

左から研究本部研究企画部DX推進グループ長の大立直樹氏、執行役員研究本部長の大森敏弘氏、
DX推進グループの真壁直次氏、丸居安里氏

「明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルト」(右)と
「明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルト ドリンクタイプ」

独自の健康価値創出し社会課題解決に貢献

──イノベーションセンターの役割・ミッションをお聞かせください。

大森 イノベーションセンターは、明治グループの価値創造を支えるイノベーションを創出することがミッションです。開かれた研究所として、アカデミアや、スタートアップなどと積極的に連携することで、集積した知を多様に融合させて、明治独自の健康価値を創出し商品・サービスという形でお客さまに提供しさまざまな社会課題の解決に貢献していきます。

──研究開発部門に新規デジタルソリューションを導入した背景をお聞かせください。

大立 会社全体の中期事業戦略の一つとしてDXを推進していましたが、研究開発部門としてどう取り組むべきなのか議論を重ねていました。人に依存し、曖昧な点もまだ多い現状の研究の進め方から、データを中心としたデータドリブンな研究への変革を模索していました。

明治 執行役員研究本部長 大森敏弘氏

研究開発課題の棚卸しに成功

──ダッソー・システムズのコンサルティングサービス「Value Assessment」の活用背景・効果をお聞かせください。

大森 デジタル化を進めるためには、どの情報をデータ化し活用するかという研究開発マネジメントの基本から始めることが重要で、その際にダッソー・システムズの「Value Assessment」により課題の棚卸しを行うことができました。研究開発部門約500人の暗黙知を形式知化し、組織の知的資産として共有・活用するための土台作りとして、研究所全体の業務実態を整理し、デジタル化に向けた優先順位付けができたことで、今後の取り組みの方向性が明確になりました。

大立 ダッソー・システムズと2023年から取り組みを開始し、「Value Assessment」を利用し課題抽出から着手しました。研究開発部門の業務課題をデジタルで解決すべくヒアリングを行い、述べ約5900件の課題を抽出し、絞り込み作業を経て研究開発部門のデジタル基盤を構築する上で何から着手すべきかを整理しました。

──製品導入前にコンサルティングサービスを実施したことで得た効果をお聞かせください。

大森 例えば、菓子チームと粉ミルクチームとでは、研究領域も開発スピードも全く違います。数日から数週間単位と、年単位とで動く各チームの業務特性の違いも含め、ダッソー・システムズが客観的かつさまざまな視点から現場へヒアリングを行い、基盤は全体で揃えて共通化しつつも、研究開発領域の特性に応じた標準を定めるなど、現場が取り入れやすい具体的な進め方を提案していただいて、後の導入をスムーズに始められました。また、今回の現場へのヒアリングを通じて、DXが研究所全体で全員が取り組むべき課題であるという意識を社内に醸成することができました。

明治 研究本部研究企画部DX推進グループ長 大立直樹氏

ツールありきではなく業務視点で現場への定着を提案

──ダッソー・システムズをプロジェクトのパートナーに選定した理由をお聞かせください。

大森 一般的に、ベンダーはソフトウエア製品を最初から提案してきますが、ツール検討の前に、「Value Assessment」の提案を受けました。ツールありきではなく業務視点で現場への定着を考慮した進め方をご提案いただいたこと、開発現場の将来像や具体的な施策の検討段階から伴走していただけたことが理由の一つです。加えて、いわゆるコンサルティング会社が提供する全社戦略策定サービスではカバーされない、研究開発の実業務に則した内容だったことや、絵に描いたもちではなく、より具体的で現実的なデジタルソリューションのイメージがつかみやすかったことも、取り組みを決めた理由です。

研究テーマ進捗の可視化による情報共有と資産化の推進

──電子実験ノート「BIOVIA Notebook」を活用した取り組みをお聞かせください。

丸居 社内の知見を資産化する取り組みとして、研究開発部門全体で電子実験ノートの活用を推進しています。

これまではレポートラインへの進捗報告が中心であったため、他プロジェクトの研究員から見て必要な情報が足りないといった課題がありましたが、現在は知の資産を研究所横断で効率的に利活用できる形でのデータ蓄積・活用を進めています。

図1 電子実験ノート「BIOVIA Notebook」

実験ノートは、テンプレートのフォーマットを自由にカスタマイズできる点が特徴です。目的に対するアプローチ、得られたデータ、導き出した結論までを記録できるため、実験の過程や考察が他の人にも共有できます。また、データベース化やデータドリブンの研究開発などの高度な分析まで視野に入れて、一連の仕組み構築についても検討を始めています。

明治 DX推進グループ 丸居安里氏

大森 研究開発部門をマネジメントするには、研究テーマの進捗が可視化され、研究で遅れがでていないかをリアルタイムで把握できることが重要なポイントです。これまでも失敗し解決したことは記録しましたが、現場での知の融合を目指す時に、なぜ失敗したかを共有することが極めて重要であり、RAWデータに近いものが蓄積され暗黙知が共有される実験ノートは有効です。

真壁 データの蓄積は以前の部署である本社管理部門でも行っていた業務であり、データを蓄積しどのように分析し活用するかは研究所に限りません。同じ課題が全社的に存在することを実感しています。

明治 DX推進グループ 真壁直次氏

──自社環境構築ではなく、クラウドでの製品導入を決められた理由をお聞かせください。

大立 システム改修やバージョンアップ、サーバー管理など保守運用の柔軟性および海外を含めたグローバルでのデータの連携を考えた結果、クラウド以外に選択肢がないと考えました。機密性の高い研究関連のデータを扱うに当たり、社内の厳しいセキュリティー基準にも対応していただけた点も理由の一つです。

図2 データサイエンスツール「BIOVIA Pipeline Pilot」

図3 クラウドサービス「3DEXPERIENCEプラットフォーム・オン・ザ・クラウド」

パートナーとして伴走支援に期待

──製品導入による効果と、今後どのような効果を期待されていますか。

大森 グループ内でよりよい分析方法を議論してデジタル上で共有するなど、今までは個人のノウハウであったものをもっと社内で共有しようという考え方が着実に広まっています。また、研究所のデジタル化の必然性を感じるような風土改革につながったと思います。一方、社内の経験と知見をデータとして蓄積することはあくまでスタート地点です。この取り組みを発展させていくことによって、研究開発の生産性の向上や、全く新しい研究開発の創出など、事業に貢献できる強靭な研究開発につなげていくことを目指しています。

──将来的にダッソー・システムズの製品を活用され、どのような姿を目指していますか。

大森 データドリブンの研究開発として、データを中心にして社内のさまざまな専門家がコラボレーションしながら、より効率的に、全く新しい発想で研究開発を進められる姿を目指しています。具体例としては、デジタルツインの実現や、世界中で発表される最新科学論文や技術情報のデータ分析も、こうしたデジタルツールを活用し効率的に進められると良いと思います。

──ダッソー・システムズに今後期待されることをお聞かせください。

大立 業務改革には多くの困難があり、現場への浸透や定着にも時間がかかります。ダッソー・システムズは多くの知見とプロダクトを所有する企業だと思いますので、今後とも、単なるソフトウエア提供にとどまらず、明治のあるべき研究開発像実現のために、プロジェクト推進を通じて、パートナーとして伴走していただくことを期待しています。


「持続可能なイノベーション」を提唱

ダッソー・システムズ

ダッソー・システムズは、人類の進歩を促進する役割を担う企業です。1981年の設立以来、同社はバーチャル世界を開拓し、消費者、患者、市民などすべての人々の現実世界をより良い方向へと導いてきました。ダッソー・システムズの3DEXPERIENCEプラットフォームを通じて、あらゆる規模、業界の37万のお客様が協力し、製品やサービスを創出、製造することで持続可能な革新を生み出し、社会に対して意義のある影響をもたらすことができます。より詳細な情報はホームページ、https://www.3ds.com/ja/(日本語)、https://www.3ds.com/(英語)をご参照ください。

●お問い合わせ
ダッソー・システムズ株式会社 マーケティング
eメール:Japan.Marketing@3ds.com
3DEXPERIENCE、Compass アイコン、3DS ロゴ、CATIA、BIOVIA、SOLIDWORKS、3DVIA、ENOVIA、NETVIBES、MEDIDATA、CENTRIC PLM、3DEXCITE、SIMULIA、DELMIAおよびIFWEは、アメリカ合衆国、またはその他の国における、ダッソー・システムズ(ヴェルサイユ商業登記所における登記番号B 322 306 440で登録された、フランスにおける欧州会社)またはその子会社の登録商標または商標です。

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