〈ザバス新戦略〉明治が選んだ新型紙容器が生む新価値 日本テトラパックとの共創の舞台裏【PR】
明治が6月30日に発売したプロテイン飲料「ザバス BIOPRO(ビオプロ)ヨーグルト味」に、日本テトラパックが提供する新型紙容器「テトラ・プリズマ® アセプティック容器300ml エッジ ドリームキャップ™(TPA300 Edge DC)」が日本で初めて採用された。スリムな形状による視認性や携帯性、開けやすさに加え、常温保存にも対応する新容器は、店頭での存在感や飲用シーンの広がりにも貢献し、商品の価値を高める重要な役割を担う。明治はなぜこの容器を選び、どのような商品価値の向上につなげようとしたのか――。プロテイン市場の変化を踏まえ、新商品開発の狙いや両社の共創について、明治の井上健吾氏と日本テトラパックの谷利拓哉氏に話を聞いた。


日本テトラパック株式会社パッケージングポートフォリオ マネージャー・谷利拓哉氏
運動・スポーツをするすべての人へ
──1980年の「ザバス」誕生以降、アスリート向けの製品から一般層へ裾野を広げるために、どのような普及活動を行ってきましたか。
株式会社明治 ニュートリション事業本部 ニュートリションマーケティング二部 スポーツ栄養G・井上健吾氏(以下、明治・井上) 75年ころからクロレラやローヤルゼリーといった健康食品の概念はありましたが、「ザバス」は80年に日本初のスポーツ食品ブランドとして誕生しました。
発売当初は黒い缶に入った、高性能な「スポーツギア」の一つという位置付けでした。若い世代の栄養課題に向き合う活動を起点に、スポーツ大会や部活動への協賛など地道な普及活動を続け、ブランドの支持基盤を育ててきたことがザバスの大きな強みになっています。
さらに91年にはトップアスリートへの栄養指導サポートを開始し、現場で得られた知見を商品開発へ反映しました。93年のJリーグ発足時にはプロサッカーチームへの栄養サポートも本格化するなど、一貫して現場に寄り添った活動を続けています。

──2015年に発売した飲料(RTD)タイプの「ザバスミルク」が、市場で広く受け入れられるようになったターニングポイントや戦略の転換について教えてください。
明治・井上 13年に飲料タイプの「明治スポーツミルク」を発売しましたが、十分な広がりには至りませんでした。その展開で得られた経験や示唆を踏まえ、15年6月に「ザバスミルク」を発売しました。発売初年度は一般の主婦層に向け、テレビCMなどのマス広告で「おいしさ」を訴求したものの、大きな反響にはつながりませんでした。
そこで、従来の粉末プロテインの支持層である運動強度の高い層へとターゲットを切り替え、マーケティングミックスを刷新しました。「これ1本で手軽にタンパク質を摂取できる」という機能価値を前面に打ち出し、マスからWEB、スポーツ雑誌、スポーツ施設などにセグメントしたプロモーションに集中して展開しました。当社は幅広い層を対象とした商品が多く、ここまでターゲットを絞った施策は珍しい試みでした。
酸性飲料に高濃度のタンパク質を配合すると凝固しやすいという課題を克服した独自の「速攻吸収製法」はそのままに、商品の基本価値である「ミルクプロテイン」を商品名にし、ザバスブランドの世界観を踏襲した機能的なデザインに変更することで、より運動強度の高い層から受け入れやすい商品へと進化させました。こうした戦略が奏功し、17年ころから売り上げが大きく伸長しました。
プロテイン市場の進化と「民主化」
──現在のプロテイン市場の広がりについて、どう捉えていますか。
明治・井上 プロテインの利用者層は拡大を続けており、トップアスリートや競技者だけでなく日常生活にも広く浸透しています。トップアスリートから得た信頼や知見を基盤に、その価値が一般層へと広がっていく構図で、私たちはこれを「プロテインの民主化」と捉えています。
背景には、健康志向の高まりや手軽さを求めるニーズ、利用シーンの多様化が存在しており、これらがRTDプロテイン飲料の普及を後押ししたと考えられます。タンパク質が筋肉だけでなく髪や爪、肌にも関わる栄養素であるという理解も広がりつつあるため、20~40代の女性を中心に美容目的での利用も着実に拡大しています。
──2025年には、ザバスブランド内でRTD飲料の売上が粉末を逆転したそうですね。
明治・井上 タイムパフォーマンスを重視する生活スタイルの広がりに加え、粉末の主原料である海外産ホエイ価格の高騰といった外部環境が影響しています。粉末製品の値上げを受け、コストパフォーマンスや手軽さの面で選びやすい飲料へ需要がシフトしていることも、直近の市場拡大を支える要因の一つでしょう。今後の成長ドライバーであるRTD飲料を起点に、より幅広いターゲット層に向けた日常的なカラダづくりの提案を進めているところです。
RTD飲料は年平均8.2%の成長率で市場をけん引
──プロテイン飲料市場の世界トレンドと、海外と日本における商品設計の違いについて教えてください。
日本テトラパック株式会社パッケージングポートフォリオ マネージャー・谷利拓哉氏(以下、日本テトラパック・谷利) 世界的に見ても、プロテイン飲料市場は高い成長が続いています。29年までの年平均成長率では、粉末が約3.7%であるのに対し、飲料は8.2%増と倍以上の成長が見込まれています。特に北米が最大のマーケットで、欧州やブラジルでもジム需要の高まりなどを背景に市場が拡大しています。
明治・井上 海外、特に米国では500ml以上の商品が多く、タンパク質量など機能性を最優先した設計が主流です。そのため味わいよりも機能性が重視され、大容量商品が多くなっています。
一方、日本のお客様はおいしさを重視します。プロテイン飲料は「カラダづくりのために我慢して飲むもの」から、「おいしく健康的だから飲むもの」へと価値観が変化したことが、日本市場の広がりを支える大きな要因になっています。
──プロテインの飲料化が進む中、容器にはどのような役割が求められるのでしょうか。
日本テトラパック・谷利 飲用シーンは運動後だけでなく、朝食やおやつ、就寝前などへと多様化しており、キャップを開けてすぐ飲める利便性が重要になっています。また、店頭で目を引くデザイン性や携帯性、ケース販売に対応できる常温保存性能など、商品価値を左右する要素が容器にも求められています。紙容器はCO₂排出量の低減に貢献できる環境面の価値に加え、光や酸素から栄養素を守る高い保存性により、製品設計の幅を広げられる点も大きな特長です。
明治・井上 日本で200~300mlサイズの紙容器が主流です。飲み切りやすさや廃棄のしやすさに加え、10~15gのタンパク質を配合しながらおいしさを両立するには、この液量が最適だからです。効率よく、かつおいしく飲める設計において重要なサイズ感となっています。
新商品で日本初展開の紙容器を採用
──新商品「ザバス BIOPRO ヨーグルト味」の開発背景と、プロテイン×乳酸菌の組み合わせによる技術的なこだわりを教えてください。
明治・井上 運動をする方、特に高強度の運動を行う方は、脱水やストレスにより腸内のコンディションが変化しやすいという課題があります。そこで腸から理想のカラダづくりを支えることを目指し、「BIOPRO」シリーズの開発を進めました。プロテインと乳酸菌を組み合わせた新しい価値提案です。
最大の技術課題は、300mlという容量で15gのタンパク質を配合しながら、常温保存が可能な酸性飲料としての飲みやすさを実現することでした。当社独自の乳酸菌ライブラリーから最適な菌株を選定して発酵させることで、タンパク質の吸収をサポートしながら、酸性でもさらりとした飲み口を実現しました。
──日本初採用となる新容器「TPA300 Edge DC」の特長と、採用の決め手を教えてください。
日本テトラパック・谷利 25年秋に世界で展開を開始した新容器です。背が高くスリムな形状により店頭での視認性が高く、手になじみやすい設計によって携帯性と見映えを両立しています。少ない力で開けやすく飲み口の大きい「ドリームキャップ」により、日常のさまざまな飲用シーンに対応できる利便性を備えています。さらに輸送時の積載効率も従来の330ml容器と比べ本数ベースで約16%、容量ベースで約6%向上しており、物流面での効率化にも寄与します。

明治・井上 ザバスの持つ本格感やスタイリッシュなブランドイメージに合う形状だったことに加え、店頭での視認性や携帯性、キャップ付きによる飲みやすさといった点で商品価値を一段引き上げられると判断したことが採用の決め手になりました。また300mlという容量は運動後にも飲みやすく、日本市場にない新しい容器を採用することで、新商品の存在感をより印象的に伝えられると考えました。
新たな価値提供へ「共創」を継続
──新商品立ち上げにあたり、両社の「共創」はどのような形で実施されたのでしょうか。
明治・井上 本商品は工場に新ラインを導入しているため、新ラインの導入から立ち上げまでをテトラパック様と協働してきました。また製造面だけでなくマーケティング面でも、商品コンセプトや提供価値をお客様に届けるための最適な容器設計はなにか、という点を中心に意見交換を重ねてきました。商品を共に市場へ送り出すという共通の思いを持って取り組めたことが、大きな価値だったと感じています。
──今後プロテイン市場をさらに活性化していくために、どのような展望を描いていますか。
明治・井上 プロテインには現在も「アスリートや筋力トレーニングをする人だけが飲むもの」というイメージがありますが、消費者が目指す理想のカラダは一人ひとり異なっており、多様化しています。そうした幅広いニーズに応えながら日常生活への浸透を進め、誰もが手軽にプロテインを取り入れられる社会を目指したいと考えています。「BIOPRO」シリーズについては、今後フレーバーの拡充も予定しています。
日本テトラパック・谷利 飲用シーンや消費者ニーズ、製造を取り巻く環境が変化する中で、多彩な容器ラインアップを用意し、さまざまな容量やタイプを提案していくことが重要だと考えています。市場のさらなる拡大に合わせ、製品開発支援、前処理設備や高速充填ラインなど柔軟なソリューションを提供しながら、今後も食品・飲料メーカー様のブランド価値向上や市場開拓を支えていきたいと考えています。
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日本テトラパックは「食品を安全に、いつでもどこでも入手できるようにする」という使命のもと、食品加工処理から容器充填包装、製品開発支援、技術サービスに至るまで、幅広い領域で食品・飲料メーカーの取り組みを支えている。
栄養補助食品が、より多くの人にとって続けやすい健康習慣となる未来へ──。同社は今後も、食品・飲料メーカー各社の課題に寄り添いながら、ともに市場の新たな価値創出に取り組んでいく考えだ。
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日本テトラパック株式会社
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