億単位のディープラーニング画像検査システムが桁違いの安さに 安全性・正確性も向上した理由とは【PR】

コグネックス社製品の画像検査の模様

食品工場は異物検査を日々徹底し、食の安全に努めている。その検査の際に欠かせないのがカメラを用いた検査システムだ。近年は機械学習の画像処理ソフトウェアが多数存在する。しかし導入にあたって数千万円、あるいは億単位の導入コストが発生するケースもある。今回は、製造業向けの画像処理機器を手がける国際メーカーのコグネックス社が、40年にわたる企業努力の末に生み出した高品質かつ手軽なディープラーニングAI採用のスマートカメラ「IN-SIGHT D900(以下、In-Sight ViDi)」とソフトウェア「VisionPro Deep Learning」に迫る。語り手は、コグネックス社のフィールドプロダクトマーケティングのマネージャー・川田正之氏。

ディープラーニング(深層学習)で不鮮明・複雑な商品画像にも対応

― 食品業界におけるディープラーニング製品の魅力は一体何でしょうか?

川田 食品業界には、人手不足や最低賃金の上昇、品質の保証などいろいろな課題があります。また、人は長時間の労働を行うと、どうしても疲れからミスを発生させます。検品作業になると品質のOK・NGの基準が曖昧になりがちです。そうした観点から、何時間働かせても、いくつのラインに導入しても品質が変わらず、かつ人の目に近い検査を行えるディープラーニング製品を検討される方が増えています。機械ですので、人手不足の影響も受けませんし、賃金の上昇もありません。すでに国内外の多数の食品メーカー様にご採用いただいております。

食品業界は近年、「スマートファクトリー」というトレンドも生まれつつあります。

川田 これは、製造工程から得られるさまざまな情報をもとに、製造工程を改善しよう、効率を上げようという流れです。ディープラーニングを使えば、不良品が発生したとき、どのような不良があったのか判別・分類できます。従来のルールベースの画像処理方法はこれができません。弊社の製品は「不良品を作らない工場」へ近づけることができます。

従来の画像処理と、コグネックス社のディープラーニング製品の違いとは?

川田 従来の画像処理をコグネックスでは「ルールベース」と呼んでおりますが、これは、人が定めたルールに従って検査・判定を行う手法です。どこをどう判定していくか、細かなルールをプログラミングし実行します。白黒はっきりした画像ならこれで問題ありません。しかし実際の現場では、メタルの容器のタブに印字された凹凸の文字や、ボトル曲面やパウチに印字されている文字、重なり文字、光沢などもっと複雑で不鮮明な画像を判定しないといけません。これらのバラツキを吸収するプログラミングはとても時間がかかりますし、困難でした。

コグネックス社の製品で採用されている手法とは?

川田 弊社では、ディープラーニング(深層学習)と呼ばれるAI手法を用いています。ルールベースと異なり、機械自身が自ら学習・推測して検査の精度を高めます。はじめに学習の方向性などを決める必要はありますが、他社のディープラーニング製品に比べて学習する画像の枚数が圧倒的に少ないです。また、上記で挙げたような複雑・不鮮明なものも簡単に読み取り可能です。

どのような用途で使われますか?

川田 各社様のニーズにあわせて多種多様です。文字の読み取り以外に食材の分類、異物や欠陥の検出、商品の等級判別、サイズの大小、袋の噛み込みなどあらゆるニーズにお応えできます。弁当の具材の位置確認、ピザのサラミの枚数、パンの焦げ付きも判別できます。

パウチの文字読み取りに関するポイントについて コグネックス社提供資料より
食品の等級・サイズ・位置検出などが可能。コグネックス社提供資料より

製品をフルパッケージ化 安価な提供を実現

コグネックスのディープラーニング製品は、自動車業界でも多数採用されていると聞きます。

川田 食品も自動車も安全がキーワードです。自動車業界では主にエンジン部品やステアリング操作関係の検査で使われています。近年は、EVのバッテリー発火問題も注意が払われ、専門のスタッフがバッテリーの不備を目で見て溶接作業する工程があります。弊社の製品はそこでも不備の検出に使われています。

容器内部の細かな異物も検出ができる。コグネックス社提供資料より

ディープラーニング製品の導入は莫大なコストがかかりがちです。一方、コグネックスのカメラ一体型の「In-Sight ViDi」とソフトウェア「VisionPro Deep Learning」は、従来のディープラーニング・システムに比べて安価で、中古の2tトラック1台程度の費用で導入できます。その理由は?

川田 従来の製品は、製品販売よりもシステム構築が主流でした。お客様に学習させたい画像をご提供いただき、それに基づいて開発者やディープラーニングの専門家がシステムをオーダーメイドで開発します。このやり方ですと話の規模が大きくなり、何千万円、あるいは億単位のお金が生じます。ですが「In-Sight ViDi」は、弊社のユーザインタフェースを通じて誰でも画像学習ができ、実行結果も簡単にチェックできるようパッケージ化されています。高給のディープラーニングの専門家を雇う必要がありません。だからこそ安価なご提供が可能で、人手不足や省人化を実現します。オペレーターさんを2名減らすことができれば1〜2年でコストの回収ができます。今までのディープラーニングの概念を変えたと自負しております。

ディープラーニングの知識ゼロでOK 誰でもすぐ使える

「誰でも使える」とは、具体的にどういうことでしょうか?

川田 通常、検査を行う際にはプログラミング言語を使う必要があります。コグネックスの「In-Sight ViDi」はカメラ一体型で、カメラ・照明・ソフトウェアを一括で揃えられるため、選定の時間や工数を省くことができ、スプレッドシート上での設定が可能です。エクセルがお使いになれる方であれば、どなたでも簡単に製品を使うことができます。もちろん導入サポートは致しますが、弊社広報部の社員がすぐ遊んで使えるほど容易です。そもそもディープラーニングとは何か学ぶ必要がありません。

画像学習には、何枚ほど必要でしょうか?

川田 ケース・バイ・ケースですが、数十〜数百枚ほど学習させれば実務で利用可能な段階に達します。学習時間は3〜4分ほどで済み、産業用PCで十分です。これはディープラーニングの設計が製造業向けに特化しているためです。

スマートカメラ「IN-SIGHT D900(以下、In-Sight ViDi)」とディープラーニングソフトウェア「VisionPro Deep Learning」の製品概要。コグネックス社提供資料より

― 検査の対応サイズは?

川田 「In-Sight ViDi」はコーヒー豆の煎り具合の検査、小さな異物混入の確認も、レンズの選定や学習の設定で対応できます。例えば肉に付着したカビの検出(大豆1粒より小さいサイズ)から、鶏肉の部位の種類分けまで対応できます。

―「In-Sight ViDi」以上のスペックを求めるお客様にはどのような対応を?

川田 「VisionPro Deep Learning」をお勧めしております。処理速度・複雑な設定・解像度の高い検査などを行いたい企業様に好評で、こちらですとPCのスペックも自由に選べます。ぜひとも、弊社の製品を画像検査にまつわる課題解決に役立ててほしいです。「過去にディープラーニング製品で失敗した」という方も一度ご相談ください。きっとお役に立ちます。


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