くるみ需要急伸 コロナ禍で健康訴求が奏功、くるみ商品も続々と登場 プラントベース市場狙い、商品・メニュー開発セミナー開催も【PR】
カリフォルニアくるみ協会は、食品・惣菜メーカー、SM・CVSの惣菜・食品開発担当者、外食企業向けに、22日午後2時~3時30分、「“くるみ”を活用したプラントベース製品・メニュー開発セミナー」を、服部栄養専門学校(ANNEX別館3階)を会場とするリアルとオンラインで開催する。参加費は無料で、会場参加定員は50人、申込期間は21日まで。会場では6品の試食提供を予定している。オンライン参加申し込みはセミナー終了まで。セミナーではInnova Market Insights日本カントリーマネージャーの田中良介氏が「日本のプラントベース市場とくるみ素材の可能性」のテーマで、ONODERA GUROUPエグゼクティブシェフの杉浦仁志氏が「“レシピブック完成記念”『くるみ×プラントベース食材のおいしいペアリング』」のテーマで、それぞれ講演する。
財務省が発表した通関統計によれば、21年(1~12月)の米国産くるみの輸入量は対前年比18・6%増の2万1944tと初めて2万tを超え、過去最高を記録した。カリフォルニアくるみ協会によれば、米国から輸入されるくるみのほとんどはカリフォルニア産で、日本に流通している95%以上はカリフォルニア産だという。16年頃からアップトレンドとなっていたが、コロナ禍での大幅な伸長は、オメガ3脂肪酸の効能や腸活などの健康効果訴求が奏功して消費が拡大しているものと推測される。いわゆるテーブルナッツの需要が伸び、在宅勤務、間食機会、巣ごもり、料理需要の増加でくるみ需要も伸長したと分析している。
同協会は約4800のカリフォルニアくるみ生産者・加工業者を代表して米国内と、海外でカリフォルニア産くるみの普及・啓蒙活動を行っている米国農務省の非営利外郭団体で「いつでもくるみ(Always Walnuts!)」を今年のテーマに掲げ、既存市場の一層の活性化と新規市場開拓に取り組んでいる。日本以外では韓国、印、英、西、独、UAE、トルコでも活動している。
カリフォルニアくるみは、プラントベースで栄養価の高いスーパーフードといわれ、健康の維持・増進に必要な成分を豊富に含み、栄養素をバランス良く補給することができると評価されてきた。「くるみ」は、体内で生成されず食品から摂る必要がある必須脂肪酸のオメガ3脂肪酸をナッツの中で唯一豊富に含み、抗酸化物質(ポリフェノール、メラトニン)、ビタミン、ミネラル、たんぱく質や食物繊維など、体に良い成分や栄養素が豊富に含まれている。
最新研究では、くるみを健康的な食生活の一部に取り入れることは、心臓血管の健康維持や、加齢に伴う認知機能の維持・向上に役立つ可能性が示唆されている。くるみはプレバイオティクス機能があり、腸の健康に良い食品であることがわかっている。さらに、くるみはアメリカがん研究協会(AICR)により、がんのリスク予防をサポートする食品としても認定されており、1日に、ひとつかみ(7~8粒、約30g)の摂取が推奨されている。
ここ数年は惣菜・デリ、ミールキット、冷凍食品などの分野でもカリフォルニアくるみを使った商品が続々と出てきている。カリフォルニアくるみの需要増加とともにあらゆるカテゴリーで開発が盛んだ。大手CVSのファミリーマートやセブンイレブンでは、くるみを使用したおにぎり、いなり寿司が登場。さらに持ち帰り弁当のオリジン東秀ではくるみを使ったサラダや白和えに加え、SMでは、東武ストアの太巻き寿司や、クイーンズ伊勢丹のパスタやポタージュでも広がりを見せている。さらに最近では、ミールキットを展開するOisixのヴィーガンブランド「Purple Carrot」で、くるみを使った商品が定番・季節商品として展開されている。
カリフォルニアくるみの主な実需者は、約6割以上が製菓・製パン向け、3割が小売の市販向け、1割が中食や外食、佃煮向けなどだという。同協会は今後惣菜分野での販路を拡大するため「かけるだけ、混ぜるだけ、つぶすだけ」をコンセプトにメニュー提案を進めている。同時にプラントベース市場もねらう活動を展開していく。
22年に開催したファベックス東京、同関西に同協会が出展し、プラントベースは大豆ミートだけではないと、今回実施するセミナー講師の一人、杉浦シェフがくるみを使った惣菜を開発、提案した。大豆ミートとくるみを合わせたくるみハンバーグは来場者の注目を集めた。くるみは、ひき肉のような食感と香ばしさがあり、代替肉として優れた食材だという。またくるみには油分が含まれているため、これを加えることでパサつきが抑えられ、栄養価もプラスされて付加価値を高めることができる。
食品業界では同等の話題として扱われることも少なくないサステナビリティ、SDGs、プラントベースについても、カリフォルニアくるみは業界を挙げて取り組んでいる。くるみの殻はエネルギー資源、研磨剤として、外皮は肥料として利用されている。
エムアイフードスタイル(東京都)
クイーンズ伊勢丹を運営するエムアイフードスタイルは、冷凍食品「マッシュルームとくるみのポタージュ」と惣菜「4種チーズとくるみの濃厚チーズパスタ」の販売実績がある。独自の冷凍技術によって開発されたポタージュは、マッシュルームと黒トリュフの濃厚な味わいと、くるみの食感がアクセントになっている。素材のおいしさを楽しめるスープとして好評だ。カリフォルニア くるみ協会の春のプレゼントキャンペーンでは、応募最多の商品となったという。
惣菜パスタは、濃厚チーズとくるみの食感・コクが味わえる贅沢な一品だ。開発では素材選びにもこだわり、多様な素材の中からくるみのコクと食感が決め手となったという。くるみはトッピングとして利用しやすく、食感やコクがプラスできるのも素材として魅力。今後もくるみを使った商品開発を継続し、お客様の多様なニーズに応えた独自性の高いプライベート商品を開発していくという。
オイシックス・ラ・大地
サービス進化室 レシピ開発担当 管理栄養士 森田 佐和子 氏
オイシックス・ラ・大地では、同社が運営するOisixの中で展開するPurple Carrot(パープルキャロット)のミールキット「ベジオーバーライス」「ごまダレベジ冷やし麺」でくるみを使用した実績がある。パープルキャロットは、アメリカ発のヴィーガンミールキットブランドで、同社が子会社化した。日本国内では「時々ヴィーガン」のコンセプトで、日常の食事にヴィーガンをフレキシブルに取り入れ、食の選択肢を広げる提案を行う。同ミールキットは、野菜の種類が豊富でボリューム感、風味があり満足感ある仕上がりになっている。くるみはプラントベース素材として高付加価値を提供できる素材の一つで、くるみの油分、コク、香ばしさが全体のうま味を底上げし食感のアクセントになるという。くるみは栄養価も豊富で、日本人に馴染みのある食材であり、砕く大きさによってバリエーションが出せることや、素材としての使いやすさも魅力。くるみを使ったミールキットはお客様からも好評で、今後もサラダ、主菜、副菜など幅広いメニューでくるみを活用していきたいという。
オリジン東秀(東京都)
商品開発部 三原しのぶ 氏
オリジン東秀では、キッチンオリジン、オリジン弁当の業態で「かぼちゃとくるみのメープル風味サラダ」をハロウィーン時期に限定販売した。これまでに「くるみとほうれん草の白和え」でくるみを使用したことや、女性を中心に馴染みのある素材ということからくるみを採用。開発では、サラダに入れるくるみの配合にもこだわり、食感のアクセントや見栄えの仕上げにもくるみがマッチしたという。くるみは砕いたサイズ感がほどよく、くるみという名前のかわいらしい響きや、SNSでは、デザート感が評価され女性客に好評だ。これまで見栄えや食感を目的としてくるみを使用してきたが、最近では健康イメージも高まっていることから、今後は栄養豊富なくるみをサラダのトッピングとして活用するほか、くるみの健康効果を前面に出したメニュー開発の可能性もあるという。
セミナー概要
開催日時 | 11月22日午後2時~3時30分 |
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会場 | 服部栄養専門学校(ANNEX別館3階) |
参加費 | 無料 |
会場申込期間 | 11月21日まで |
オンライン参加申し込み | セミナー終了まで |
会場参加定員 | 50人(先着順) |
主催 | カリフォルニアくるみ協会 |
後援 | 日本惣菜協会、米国農産物貿易事務所 |
問い合わせ | カリフォルニアくるみ協会 |
電話:03・3221・6488 | |
Email:contact@kurumi-jp.org | |
申し込み先 | https://us06web.zoom.us/webinar/register/WN_kP8O-m7SRDGSvuoHZ1VckQ |