カナダの食品安全基準は世界で最も厳格 日本に人気の食材をFOODEXでアピール【PR】

3月5~8日に東京ビッグサイトで開催する「FOODEX JAPAN2024」のカナダパビリオンでは、15の新規を含む50以上の企業・団体が出展する。カナダの食品を代表する畜肉・水産物・菓子・アルコール飲料・ベリー類のフルーツなどを来場者に幅広く紹介する。日本でカナダの食品が好まれている理由、FOODEXでのアピールポイント、継続展開するカナダフェアなどについて、在日カナダ大使館の陳(チェン)アレックス一等書記官に聞いた。

在日カナダ大使館・陳アレックス一等書記官
在日カナダ大使館・陳アレックス一等書記官

世界で最も厳格な食品安全基準

陳氏によれば、日本でカナダの食品が好まれている理由は、クオリティ、イノベーション、サステナビリティ、ダイバーシティーの4つだという。これらは誇りでもありアピールポイントになっている。

クオリティについては3つの海に囲まれた農業国であり、耕作可能な面積は3,800万haもある。豊かな自然がある環境の中で、高品質な農業製品、食品を生産することができる。品質に深く関わる食の安全については、カナダは農業のバリューチェーン、野菜果実、畜産物、加工食品の全てをひとつの規制当局で監督している唯一の国で、世界で最も厳格な食品の安全基準を設けているといえる。

イノベーションについては、農業、食品産業の競争性が高いということ。カナダ国民の9人に1人が直接、間接的に研究開発、生産、加工、輸送等も含む農業・食品産業に関わっている。民間の投資も活発だが、連邦政府は育種や植物由来のタンパク質食品の開発など20の幅広い研究開発を運営している。植物由来のタンパク質については、2018年以来、連邦政府が3億5300万カナダドルを投資して大学、民間セクター及び研究機関との産官学連携の形で実施している。カナダで多く生産されている大豆や雑豆類などを原料とする代替食品(食肉、シーフード、チーズ、飲料など)の食材・食品の開発を行っている。


また、サステナビリティは、カナダにとって大きなテーマのひとつで、2030年までに2005年比で、二酸化炭素の排出量を40%削減するという目標を掲げている。カナダの場合、エネルギーの85%が水力・風力・太陽光といったクリーンエネルギー由来となっている。バイオディーゼルのエネルギーミックスに占める割合は他国に比べ少ない。削減の取り組みには農業セクターが大事な役割を果たしている。炭素隔離や化石燃料由来でない肥料を使ったり畜産業でもメタンの排出を低減する研究・取り組みを進めている。2018年以来、連邦政府はサステナブルな未来に向け30億カナダドルを投資し、民間、州政府による投資も実施している。カナダ菜種協会、カナダ大豆協会、シリアルズカナダなどの業界団体も野心的な目標を持っている。水産物についても、研究者と連携し漁獲量の毎年の制限が厳しく守られ、水産業の継続に取り組んでいる。

最後にカナダは多様性、移民の国だということ。数千年前からカナダに暮らしていた先住民、数世紀前からの移民としてはフランス系カナダ人、イギリス系カナダ人がいるが、ここ50年ではアジアからの移民が最も多い。陳氏の両親もアジアからの移民で、カナダ国民の5人に2人は両親のうち少なくともどちらか1人がカナダ国外生まれで、こうした多様性の背景がカナダにとって強みであると同時にブランディングの意味では課題にもなる。「カナダの食べ物は何か」と具体的に定義するのは難しい。それでも多様性は強みだ。様々なルーツを持つカナダの食品は、日本人(日本の消費者)はじめ世界の多くの人々の味覚、好みに広く応えられる源泉になっている。


日本に頼ってもらえるよう需要に応える

円安の状況下で、日本の輸入者、加工者、消費者に対してチャレンジングな状態となっている。円が弱い中、米ドル、ユーロ、英ポンドに比べればアドバンテージがある。円の対カナダドルの落ち幅は20%で、他の通貨に対して小さいからだ。他の通貨は25~30%の下落幅で、総体的にカナダは有利だ。

日本の食料自給率は38%という背景から、日本人は新しい現実に適応しつつある。日本人の味覚がグローバル化し、コメより小麦の消費が多い。魚より肉を消費し、日本酒よりワインが飲まれ、乳製品も多く消費されるなど、日本の食生活に輸入品が占める役割は今後も大きい。

政府、業界、研究者が今後も高品質でおいしい食品を作り、日本の消費者に頼ってもらえるよう創造し続ける。

畜肉も含めた業界団体が毎年来日し、カナダの食品に求められることを把握するため日本の輸入者と会談している。中長期的に求められていることを具体的に把握し需要に応えていく。

外食産業やホテル向けには、日本の輸入者と緊密に連携して消費者の声を聞き、関心があれば新たなサプライヤーを紹介している。

6日のセミナーにはぜひ参加いただき、カナダパビリオンを訪ねてほしい。日本の事業者に有益なカナダの食品、サプライヤーを紹介することができる。


FOODEXセミナーのご案内

カナダ農務・農産食品省と在日カナダ大使館は、カナダブランドプロジェクトの一環としてE-コマース及びデジタルキャンペーンを通じたカナダ産食品・飲料のプロモーション「カナダフェア」を、「楽天市場」にて開催しています。このキャンペーンの取り組み及びカナダ産食品・食材についてご紹介します。

FOODEX カナダパビリオン(イメージ)
FOODEX カナダパビリオン(イメージ)

開催概要

  • 日時:令和6年3月6日(水)
  • 開場・受付開始:13:50
  • セミナー:14:00-14:40
  • 場所:東京ビッグサイト FOODEX会場東3ホール 主催者事務室
  • お申し込み方法:セミナーの聴講はFOODEXウェブサイトの来場者マイページよりお申し込みください。FOODEXの招待状をお持ちでない方は、以下のサイトより招待ナンバーを入手いただいた後に事前登録をしていただくと来場者マイページにてお申し込みができます。https://www.jma.or.jp/foodex/seminar/exhibitor_02.html
  • お問い合わせ先:カナダ大使館 商務部 農務・食品担当
    ✉  TOKYOFOOD@international.gc.ca

カナダ農務・農産食品省 在日カナダ大使館

https://jp.tastecanadianfood.ca/select

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