食品安全マネジメントに関わるHACCPの重要性【PR】

 大企業、特にグローバルに展開している企業との取引において、JFS-B規格への対応やJFS-C規格、FSSC22000のような国際規格への対応を求められる例は増えてきています。特にHACCPについては2020年6月の改正食品衛生法施行、2021年6月完全実施に伴い、一般的衛生管理に加え、HACCP に沿った衛生管理の実施が、原則として全ての食品等事業者に求められるようになります。先進企業では第一段階としての衛生管理の実施は進んでいるようですが、今後もグローバルでの取引をはじめ、現在のビジネス規模や取引を維持・発展させていく過程で、衛生管理を単に実施するだけでなく、適合状況を客観的に示すような、例えば規格への対応は必須となります。

 BtoB取引におけるHACCPの重要性から「HACCPナビ」を導入し、食品製造の安心安全とこれからの経営戦略に挑戦し続ける、香住食研株式会社(兵庫県)の営業部長(兼務商品開発責任者)小林恭平氏に話を聞きました。

★香住食研株式会社について。

 兵庫県美方郡香美町にある冷凍食品製造会社です。創業して36年目を迎え、36年間変わらずたこ焼き、お好み焼きなどのいわゆる「粉もの」を主に製造しています。最近では関西に限らず全国へ出荷し、さらに一部海外へ製品提供を開始しているところです。2017年に現在の新工場を設立し、以来3年間は売上げも右肩上がりで順調です。2009年には(一社)日本冷凍食品協会の「冷凍食品認定制度」に基づく認定を取得し、品質・安全管理にも配慮してきました。

★最近改めてHACCPに関心を示されているようですが。

 ここ2~3年の間、取引先様とやりとりする中で、食品安全への取組みについて多く質問を受けるようになりました。これは2021年6月に迫るHACCPの制度化の影響だと思います。今のところ当社の事業の主体は、OEM製造です。特に依頼元からは、HACCP対応の現状と完成はいつを予定しているのか、と必ず質問を受けます。このような状況下において、今後JFS-B適合証明を取得して、更なる品質強化を目指すことを会社方針としています。

★冷凍食品協会の食品安全認定を早くから取得して、更にHACCPのグレードアップをするのですか。

 冷食協の認定は第三者認証で、国内でも多くの冷凍食品工場が認定を受けています。ISO22000などの内容もカバーしているので、基礎的仕組みとしては十分だと思います。これまでの活動の結果、食品安全やHACCPの基礎は十分できていると思っていました。ただこの認定は、海外では通用しませんし、今回のHACCP制度化が免除されるものでもありません。制度化と時を同じくしてJFS規格が注目されています。更に体質を強化して海外に向かうためにも、会社方針としてチャレンジすることを決めました。

★更にHACCPナビなどを導入し、御社が規格対応に取り組む必要性とは何でしょうか。

 国内の取引現場で最優先されるものは、製品そのものの商品力です。実のところHACCPや食品安全規格を取得していなくても、味が良く、話題性や実績があれば、ある程度商売はできます。ただ当社の目標はそこに留まりません。製品を海外に輸出展開するのが今後の目標です。しかし、「たこ焼」「お好み焼き」は海外ではなじみがありません。上手に紹介すればきっと話題の日本食になると思っていますが、どれだけ自信を持っている食品であっても、海外の消費者に口にしてもらう前には、安全な食べ物であることを説明できなくてはなりません。知名度が低い「たこ焼」などは、まず初めに安全性を説明できないとマーケットが受け入れてくれません。これまでの経験から、安全性を担保する記録や文書が完全に揃えられていることが最低条件であると痛感しています。

★現在のHACCP対応では、不十分と感じますか。

 当社の現状ですが、まず文書はあるものの各部署や担当者の違いで書式が統一されていません。まだ一元管理できる状態ではありません。記録も紙で、取り扱いが面倒です。次に社内外の情報流失やコンプライアンス対応の脆弱性は、会社が次のステージに進む場合に非常に大きな障害となります。今の時点で手を付けないと禍根を残すと思いました。これらを「HACCPナビ」の導入でクリアしようと考えています。

★文章管理など一元化の先に見えてくるものとは。

 当社はOEM製品を製造することで冷凍食品製造のノウハウを積み上げてきました。これからは更にブランド力を高めるために独自開発商品や営業戦略が問われます。会社組織が一体となり企業理念とビジョンに向けて成長してゆくために、「HACCPナビ」などの有効なツールを上手に使い、全社一丸となって目標をクリアしていきたいです。時間は少しかかっても全員参加型で納得しながら進むことができれば、更なる飛躍に繋がると確信しています。その先には、当社の日本食が海外のテーブルにたくさん並ぶ日が来るはずです。

★HACCPを今後も強力に推進していくために求められることは何ですか。

 お客様に良いもの、価値あるものを提供し続けるためには、全員がルールを守り努力し続けることが求められます。今までも、そしてこれからも安全な食品づくりは、HACCPを通じてのコミュニケーションと改善の積み重ねだと思います。

★話をお聞きして

 食の安全安心のポイントは、作業の工程を正確に把握し、危害を事前に把握しておくことと従事員の情熱に他なりません。ツールは魔法の杖ではなく、持っているだけでは意味をなしません。それを如何に使うかは、常に現場に立ち、現状分析し、現場の声に耳を傾けPDCAを回して、より良いものを創ろうとする姿勢がポイントになると感じました。

HACCPナビは、食品製造業の皆様に向けの、HACCPに沿った衛生管理の制度化、JFS-A・B・C規格で求められる食品安全マネジメントシステムに関わる文書・帳票の作成などを支援する、三菱総合研究所とアイネスが提案するクラウドサービスです。
ご活用いただくことで、より効率的に食品安全マネジメントシステムを構築・運用・見直し・伝承できます。

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   日本能率協会 審査登録センター CS・マーケティング部部長 前田雅彦氏

三菱総合研究所 HACCPナビ事務局
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株式会社三菱総合研究所
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