ミツカングループ成長戦略 「やがて、いのちに変わるもの。」をミッションに 「ZENB」「フルーティス」など強化【PR】

ミツカングループは「やがて、いのちに変わるもの。」をミッションに定め、2024年度から5年間の新たな中期経営計画を始める。コロナ禍の落ち着いた2月、新たな形式で4年ぶりにミツカン戦略説明会を15~16日に都内で開催。全国の約800名の顧客へ新中期経営計画に対する共感と、2024年度戦略への理解を促進し、共創を広げた。


【中埜裕子ミツカンホールディングス代表取締役社長】変革と挑戦の企業に

2024年は中期経営計画をスタートします。未来へどんなことを実現していきたいのか、そのために、どんな会社でありたいのか、どんな価値を大切にしていくのかを考えました。1804年の創業から培ってきた歴史があり、さまざまな人の想いや言葉が多くあるため、取捨選択するのは大変難しかったですが、皆さんにより理解していただきやすいよう、シンプルな企業理念とミッション、ビジョン、バリューに整理しました。

ミツカンホールディングス中埜裕子代表取締役社長

行きついた答えは、変わることのない2つの原点のもと、実現したい想い「やがて、いのちに変わるもの。」に向かっていくこと。そのために、あるべき姿を「未来ビジョン宣言」として掲げ、「ともに」取り組む仲間をつくっていくことです。そうして100年先も「やがて、いのちに変わるもの。」を育む、変革と挑戦の企業であり続けます。

戦略は成長、技術、人・組織、サステナビリティの4つのテーマに取り組みます。特に人・組織にこだわり、21年の社長就任時から変えたかった想いがありました。もとからある真面目なカルチャーを生かしつつ、皆が伸び伸びと学べる組織にして変革、挑戦をしていきます。何よりもお客さまに向き合って、より良い世界をステークホルダーの方たちと作っていきます。

成長は祖業のお酢を中心に日本食、素材の力を引き出す発酵やだしなどを中心に取り組みます。素材の力を生かすZENB事業にも今まで以上に強めます。北米ではお酢はクリーニング用で伸長しており、健康需要もあると聞いています。日本食も北米、欧州で非常に広がりを見せているため、積極的に需要を獲得していきます。


【吉永智征Mizkan代表取締役社長兼CEO】日本は成長重視

日本事業は成長戦略を重視します。お酢の健康機能を中心として、新しい使い方や商品の需要を創造します。また、調味料だけでなく、新しいカテゴリーの開発も含めて、健康をテーマとした提案を行います。今までアプローチが足りていなかった単身層、若年層に食の楽しさをしっかりアピールし、新しく調理に参加していただくことで需要創造につなげます。


Mizkan吉永智征代表取締役社長兼CEO

日本食はアジア地区でも非常に伸びています。アジア事業では、新しい価値提案も含めて、次の5年で大きな成長のかたまりにします。日本事業では構造を大きく変えなくてはならないステージに入っています。ターゲット層はファミリーだけでなく、今後増えてくる単身層、今後の大事なお客さまである若年層へのアプローチを強くします。主要メディアになったSNSで、食を楽しむことをテーマに共感性の高いコミュニケーションを深めます。

調理するものだけではなく、健康を意識した即食領域にも力を入れていきます。すぐに食べられて健康につながる商品展開をすることで、お客様には習慣化していただきたい。次世代のボリュームゾーンである30~50代の健康不安の顕在化に応え、お酢だけではなく、新しいカテゴリーを作っていきます。(中埜社長とも戦略説明会あいさつ、説明パネルから抜粋)


【いいこと酢】調味酢初の機能性表示

新商品の「いいこと酢」は調味酢で初めて3つの健康機能を持った機能性表示食品。酢酸由来の降圧作用などを包装前面で伝え、さらに特許技術で酸味を抑えた。定番メニューに直接かける、簡単でおいしい健康習慣に導く。健康志向の深まりとタイパ重視に同時に応え、機能を実感してもらう。

日本食の認知度調査結果はこちら

「いいこと酢」は高血圧の低下、内臓脂肪の減少、疲労軽減といった酢酸の研究報告をパッケージに明示。だしのうま味を効かせ、酸味抑制の特許技術を集結し、ツンと来ないおいしさを実現した。のどへの刺激といった酢カドを抑え、自然なうま味で汎用性を高めた。

ギョーザや納豆、唐揚げへのつけ・かけはもちろん、ご飯や味噌汁、コーラへのつけ・かけなど驚きの使用例も紹介し、試売を促す。団塊ジュニアなどで高まる健康志向、9割以上になった共働き世帯のタイパ欲求に対応する。


【フルーティス】刷新して情緒価値を強化

食酢飲料の「フルーティス」は刷新して情緒的価値を強める。フルーティーでおいしいお酢ドリンクと新パッケージで伝える。新たにシトラステイストの「フルーティスCLEAR」、複数の果汁をミックスした「フルーティスRICH」を発売。「フルーティスCLEAR」では、スポーツ後といった新たな飲用シーンを切り開く。

新たな包装は「果実と酢フルーティス」と商品名を大きく配し、ザクロや日向夏といった果物のイラストを中心に据えた。晴れやかで気持ちの良い毎日を彩るブランドと認めてもらい、単なるビネガードリンクとの同質化を脱する。

新たな「CLEAR」「RICH」はおいしさを重視して果実感を高め、酸味をやわらげた。「CLEAR」は体にしみわたる味わいですっきりとした後味。軽い運動やお風呂、サウナで汗をかいた後の飲料を推奨する。水では物足りず、スポーツドリンクだと甘すぎるといった不満を解消する。「RICH」はリンゴ酢にマンゴー、桃果汁を加え、甘酸っぱい味わいで心身をリフレッシュ。満足感のある味わいで間食変わり、休憩時に生かしてもらう。


【ZENB】「ZENBヌードル」「ブレッド」がヒット

野菜を全量使った「ZENB(ゼンブ)」ブランドはグループ会社のZENB JAPANが直販し、黄エンドウ豆で作った「ZENBヌードル」「ブレッド」がヒットしている。「ヌードル」は販売3年で累計1300万食を売上げ、23年11月発売の「ブレッド」は人気に生産が追い付かないほど。「ヌードル」を超える販売の勢いで推移しておいしい糖質オフ、高たんぱく商品というパーセプション(認知を超えた価値知覚)が定着しつつある。

「人と社会と地球の健康」貢献を体現し、「ヌードル」では豆の薄皮まで使用。独自製法で特有のにおいを抑え、つなぎなしの豆100%でもっちり食感、豆由来のうまみを引き出した。食物繊維や鉄分などが多く、パスタはもちろん、ラーメンなど使えて汎用性が高い。豆栽培は窒素肥料、水やりが減らせて環境配慮。個人発信の口コミが広がり、健康・美容意識の高い女性を中心にヒットした。

「ブレッド」は豆粉100%のパンで小麦粉、米粉でもない「第3のパン」と訴求。グルテンフリーながら卵、バターなど乳製品も使わずにプラントベース。白砂糖の代わりにてんさい糖を加えるなど工夫し、ふんわり食感と優しい味わいを両立した。ほか商材と同様に糖質オフで繊維が豊富と健康的。販売は小麦不使用の先行品との競合を感じさせない、好スタートを切っておいしく、健康になれるブランド価値が浸透。委託工場での生産効率も進化して需要に応じる。


https://www.mizkan.co.jp/

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