デジタル化で商品開発を「次のステージ」へ 日清製粉ウェルナ、データ活用を本格化【PR】

日清製粉ウェルナは、商品開発領域を含む全社的なデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進している。その一環として商品開発プラットフォーム(現:FooDesigner®)を展開するNTTデータビジネスシステムズをパートナーとして選定した。Excelをベースとした従来の属人的な業務プロセスを廃し、商品開発データを一元化。開発で蓄積された知見やノウハウを継続的に活用可能な経営資産へと転換し、さらなる競争力強化を目指している。

これまでは調査や情報探索、Excelによる計算・転記作業に多くのリソースを費やしていたが、商品開発プラットフォームの導入により手戻りや定型業務を削減し、創出したリソースを、高付加価値商品の企画や新技術の探求に集中させることで、競争力強化と従業員の働きがい向上の両立を目指している。

左から日清製粉プレミックス取締役R&Dセンター長・榊原通宏氏、日清製粉ウェルナ商品開発本部研究開発部部長・藤井知之氏、
NTTデータビジネスシステムズ・沖山拓真氏、多田昌悟氏、関川真智子氏

開発力強化と組織資産の高度化を図る「商品開発DX」の実情

業界大手として加工食品市場を牽引する日清製粉ウェルナ。同社は家庭用の小麦粉、プレミックス、パスタ・パスタソース、冷凍パスタなど多岐にわたる加工食品の製造販売を展開している。日清製粉グループの加工食品事業を担う中核企業として、全社的なDXを力強く加速させている。

商品開発においては、より付加価値が高い商品の創造を目指す戦略を推進している。高付加価値戦略の実現に向け、限られた人材でより多くの商品を迅速かつ高品質に開発できる体制づくりを推進。その中核となるのが、開発部門の生産性を抜本的に変革する取り組みである「商品開発DX」だ。プロジェクトオーナー主導のもと、商品開発本部研究開発部部長の藤井知之氏、プレミックス事業を担当する日清製粉プレミックス取締役R&Dセンター長の榊原通宏氏らが中心となり、導入が進められてきた。

同社が目指すのは、単なる業務の効率化ではない。組織全体の開発知見をデジタル資産として一元管理し、部門横断で活用できる環境を構築することで、開発者が本来最も価値を発揮すべき「発見」や「アイデア創出」に集中できる環境の実現を目指している。

「商品開発DX」導入の背景 変化激しい食品市場環境に迅速に対応

近年の食品業界では、消費者の嗜好(しこう)が多様化・細分化している。また、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)等の発展で、顧客の声がダイレクトに企業に伝わり、食品企業は従来以上にスピーディーな商品化と新たな価値創造が求められている。こうした環境変化について、藤井氏は「消費者の嗜好の多様化に伴い、研究開発や商品開発のサイクルを従来以上に早く回す必要性が生じている」と分析する。

しかし、同社の従来の開発体制は、試作処方や各種データを研究員が個別にExcel等を用いた分散型の管理方法が中心であったため、情報が個人に閉ざされる「属人化」が課題となっていた。属人化は、担当者の異動や退職に伴う知識の断絶だけでなく、過去の試作データや技術情報を別の開発に活用できないという問題にもつながる。開発データが各所に分散していれば、必要な情報を探すだけでも時間を要し、部門を超えた技術の横断活用も難しい。社内の開発体制をデジタルへ移行し、属人化を解消することこそが、急速に変化する市場に対応するための最優先課題であったことから、商品開発領域のDX推進を決めた。

日清製粉ウェルナ 藤井知之氏

柔軟な拡張性と「伴走型支援」がパートナー選定の決め手

システム選定にあたり、同社は複数のソリューションを比較検討した。一般的な研究開発向けのシステムは、比較的長い開発サイクルを前提としている。一方、同社の商品開発では、商品カテゴリーによっては短期間で開発を進める必要があるため、現場のスピード感や業務特性に適合することが重要だった。

その中で採用されたのが、NTTデータビジネスシステムズである。提案段階から要件定義、仕様の具体化まで、同社の複雑な業務フローに寄り添う「伴走型支援」に加え、食品業界での導入実績や業界特有の業務・商品開発プロセスへの理解も評価された。現場の課題を踏まえた提案を受けられることが、導入に向けた安心感と信頼につながった。

また、汎用性と高い拡張性を備え、既存業務を維持しながら導入できる柔軟性も高く評価された。現場の業務を停滞させることなく、開発データの共有化を実現できる点も採用の決め手となり、2026年4月からプレミックス事業での先行導入が始まった。

業務棚卸しで開発内容を可視化 現場主体で浸透・定着を図る

導入初期には、チームごとにデータ管理手法や重視するポイントが異なっていた。しかし、導入に向けた業務の棚卸しを通じて各チームの開発内容の可視化を進めることができた。

システム導入にあたり、当初は現場に慎重な姿勢も見られたが、経営層を中心に「開発力を高め、高付加価値な商品創出につなげるための中核基盤である」というメッセージを継続的に発信。その方針を現場が十分に理解し、主体的に取り組んだことが導入への大きな推進力となった。

さらに、現場への定着を図るため「まずは使う」という共通目標を設定し、複数回の習熟プロジェクトを実施。その結果、現在ではプレミックス事業に関わる開発チーム全員が日常的にシステムを活用するまでに定着した。榊原氏は「現在ではもっと早く使いたかったという声や、蓄積データとAIの連携に関する前向きな提案が出ている」と語る。

マネジメント面でも大きな効果を期待している。現在100件以上の開発案件がシステム上で管理されることにより、個別案件の進捗が見える化されることにより滞っている案件の早期課題検出、フォローが可能になると考えている。新システムを適用した業務用プレミックス商品の上市も目前に迫っているという。

日清製粉プレミックス 榊原通宏氏

「手戻り」解消で開発効率と従業員のエンゲージメント向上

現場の実務において最も期待できる成果の一つが、開発工程における「手戻り」の削減である。従来は、工程の途中で問題が発覚すると再作業が必要となり、最大で1ヵ月単位の時間を要するケースがあった。新システムは、品質保証・法令遵守チェック支援機能や他システムとのデータ連携機能を備えており、確認漏れや手作業による転記ミスを抑えるとともに、作業効率の大幅な向上も見込んでいる。

こうした実務面の効率化に加え、開発担当者の意識や働き方にも変化が表れつつある。煩雑な確認作業や定型業務の負担が軽減されることで、担当者はより創造性の高い業務に時間を振り向けられる手応えを感じている。システム活用への積極性も高まり、DXやAIに対する前向きな風土が醸成されている。

また、過去の試作事例を迅速に検索・参照できるようになったことで、新規開発のスピードも加速しつつある。自らの知見が組織全体で活用され、新たな商品開発につながる環境が整ったことは、開発担当者の仕事に対する手応えや意欲を高める要因にもなっている。こうした効果は徐々に現れ始めており、業務効率化にとどまらず、従業員のエンゲージメント向上にもつながる取り組みとなることを期待している。

2027年に他カテゴリーへ拡大 知見の横断活用とAI連携へ

プレミックスカテゴリーで確立された取り組みは、パスタ・パスタソース、冷凍食品といった主要カテゴリーにおいても、27年4月の運用開始を目指して全社的に展開を進めている。藤井部長は「これまでのカテゴリーごとの分業体制から脱却し、配合や製法の知見を組織横断で活用していく。枠を超えたデータ共有による化学反応に期待している」と未来の展望を語る。

業務の生産性向上は、人材育成や組織運営にも好影響をもたらす。属人化の抑制により、新入社員や配置転換者の習熟期間が短縮され、柔軟な要員配置が可能となる。また、定型的な情報検索や確認作業を効率化することで、開発者が高付加価値な商品の企画や新技術の探求に集中できる。これは、個々の開発者の働き方を変えるだけでなく、組織全体の開発力を持続的に高めることにもつながる。今後は、蓄積されたデータとAI技術を掛け合わせ、より高度な検索・提案が可能なシステムへと進化させていく考えだ。

■NTTデータビジネスシステムズ、FooDesignerで「付加価値の高い商品開発」実現へ

日清製粉ウェルナの取り組みを支えるNTTデータビジネスシステムズは、デジタル技術を活用した食品業界の商品開発プロセス変革を推進している。同社によると、飲料や菓子、冷凍食品などカテゴリーごとに求められるノウハウや情報が異なるため、業界共通で活用できる生産性向上ソリューションは限られている。その結果、生産性向上に向けた成功事例の共有やIT投資が進みにくく、業界全体の商品開発プロセスの変革を阻む要因の一つとなっているという。

一方、多くの食品・飲料メーカーでは、多様化する消費者ニーズへの対応に加え、市場投入までのスピードが競争力を左右する重要な要素となっている。いかに短期間で高品質な商品を開発し市場へ投入できるかが競争優位性の鍵を握るものの、開発現場では依然としてアナログな業務が残り、高度専門人材が本来担うべき業務に十分な時間を割けていないのが実情だ。

こうした課題に対し、NTTデータビジネスシステムズの沖山拓真グループマネージャーは、「食品メーカーでは新商品開発の増加に合わせて開発人員を増やし続けることには限界がある。限られた人材で、より多くの商品を、より短期間で、より高品質に開発するためには、開発部門の生産能力そのものを変革することが不可欠だ」と強調。その上で、商品開発工程に関する業務ノウハウとデータ活用、AI活用を組み合わせることで、開発現場の生産性向上を支援していきたいと意欲を示した。

FooDesignerは、従来の商品開発支援機能にAIエージェント機能を融合することで、商品開発プロセス全体の高度化と効率化を実現した。これにより、商品企画から処方設計、製造検討に至るバリューチェーンを横断した生産性向上を支援する次世代の商品開発プラットフォームとしての価値を提供する。AIエージェント機能には、特許出願中の処方設計・配合提案機能をはじめ、市場・トレンド分析、商品コンセプト提案、栄養価・原価計算、製造プロセス検討などの機能を搭載。従来は属人的な判断や専門知識に依存していた業務の支援を可能とし、商品開発の迅速化と高度化に貢献する。

また今後は、サブスクリプションモデルによるサービス提供を見据え、オーダーメイド型とパッケージ型の双方を展開することで、企業規模や業務特性に応じた柔軟な導入を実現し、食品業界全体の商品開発プロセス変革を支援していく。


株式会社NTTデータビジネスシステムズ
https://www.nttdata-bizsys.co.jp/

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