プルーンが解決する食の未来~サンスウィート業務用プルーン製品の可能性を探る~(第3回)【PR】

プルーン製品でプラントベースフードの課題解決

「プルーンが解決する食の未来」をテーマにした連載企画が、今回最終回を迎える。1回目は、何世紀も前から認められているプルーンの効能と日本をはじめ世界中でコロナ禍以降プルーンの需要が活発化した背景を米国カリフォルニアに本拠地を置くプルーンの生産農協団体で100年以上の歴史を誇る、サンスウィート社の日本法人であるサンスウィート・インターナショナル日本支社セールス&マーケティングマネージャー東郷陽介氏に解説いただいた。2回目は、東郷氏とサンフランシスコで活動するフードライターで米国西海岸の食のトレンドに精通するケイト リーヒーさんに、米国の最新プラントベースフード、クリーンラベルに関しての情報とサンスウィート社の業務用プルーン製品がこの二つのトレンドにどのように活用できるかを語っていただいた。最終回となる、3回目は、日本でも急速に市場が拡大している、プラントベースフードにおいて、サンスウィート社の業務用プルーン製品がどのような価値を提供できるかについて探る。

プラントベースフード市場、裾野確実・急速に拡大

次世代型食品の筆頭格であり、世界を席巻する“フードテック”の中核分野でもあるプラントベースフード。地球規模で重要性が増しているサステナビリティとの深い関連性や、コロナ禍でさらに顕在化している健康志向や食の多様化、アレルギー問題など、食品業界が直面する諸問題を解決する新分野として、高く注目されている。

“フードテック元年”とされる2020年、同市場は新規参入や取組み強化などが相次ぎ、国内での注目度はさらに高まった。現状、国内の市場規模は欧米には遠く及ばないが、大手の本格参入や中食も含めた小売・メーカーの取組み強化、新型コロナの影響が続く外食分野での差別化メニューとしての積極導入などを受け、裾野は確実に、そして急速に広がっている。

欧米のプラントベースフード市場規模は20年度、19度比28.5%増の1兆2735億円と大幅に伸長。米国の市場規模は20年度、19年度28%増の6240億円、11年度比約3.2倍に拡大。欧州は20年度で19年度比29%増の6495億円となり、この10年間で約2.8倍に拡大している(いずれもTPCマーケティングリサーチ調べ)。環境問題への配慮やベジタリアン・ビーガンなどの菜食主義者の増加により、動物性食品の消費を減らした野菜中心の食生活への見直しが活発化したことが大きく影響しているとされる。

日本国内では健康志向を背景に、かねてから植物性素材へのプラスマインドや旺盛な野菜摂取意向などが見られてきたが、特に近年では肉や乳メニューを植物素材で楽しみ、健康価値を享受するスタイルが徐々に浸透。特に肉は、メタボリックシンドロームへの関心増や男女間の垣根を越えた美容志向などもあり、低脂質で効率的なタンパク質摂取が可能な植物肉への注目が高まっている。中でも20年は、投資額が世界と比較してあまりにも少ないなど、後れを取っているといわれている「フードテック」分野の取組みが本格化。ベンチャー企業への投資・協働や、大豆ミートや昆虫食の大手ブランド・企業による商品化などが急速に進み、「フードテック元年」として社会的な認知を拡大させた。

これに伴い、「フードテック」の中核分野であるプラントベースフードも、国内での産業構造が大きく動いている。大手食肉メーカーでは本格参入以降、次世代の肉ジャンルとして研究や商品開発を進め、ブランド展開やメニュー商材を含めた総合的な活性化策を展開。加工食品メーカーでもアイテム数は大きく増加し、業務用市場への提案も活発化している。小売や卸、外食・中食産業でも注目分野ととらえており、作り手・売り手ともに認識が大きく変化している。国内の市場規模を見ると、19年まで右肩上がりが続き、20年は246億円(同38.2%増、TPCマーケティングリサーチ調べ)の見込みで、成長率が一段と上昇。本紙推定での21年の予測は285億円だが、かなり控えめな予想であり、300億円を大きく超える可能性は高い。5年で1000億円を超えるとの予想の声が多いが、前倒しでの達成も想定される。市場構成比は依然、植物肉の認知度が高いが、チーズやミルク、ヨーグルト、卵など各ジャンルでも商品化が相次ぎ、売場を拡大することが予想される。

これらの背景にあるのは、伸長市場としての将来を見据えた事業戦略であることはもちろん、企業価値の基準として今や重要な指標となっているSDGs・サステナブル経営との極めて高い親和性がある。世界的な人口問題・食糧問題に対する貢献事業として位置付けられるPBFは、社会貢献を具現化するとともに、外部からの企業価値評価を大きく左右し、事業そのものの持続可能性にも大きな影響を及ぼす。

ミレニアル世代などに代表される若者間ではすでに、環境を配慮した生活様式を“自然な流れ”として暮らしに取り込む動きもある。将来の購買主軸層でもあることから、有望材料の一つといえるだろう。また、国内ではベジタリアンやビーガンなど菜食主義者(非肉食主義者)の人口比率も、今後高まると推定されている。すでに旺盛な野菜摂取意向は定着しているが、コロナ下でのさらなる健康志向や環境問題への関心増を受け、植物性食材を生活の中に積極的に組み入れる動きが見られ始めている。(日本食糧新聞・2021年9月3日プラントベースフード・代替食特集)

サンスウィート社の業務用プルーン製品がプラントベースミートの課題解決

プラントベースフード市場形成が急速に進む中、サンスウィート社は、食の未来を解決する食材としてプルーンの提案を強化する。「サステナブル」「プラントベースフード」「クリーンラベル」など言葉が浸透し始め、日本の食品メーカーも対応が求められる中、こうした課題を解決する一つの食材として、プラントベースミートの「色味」「風味」「食感」を向上させる同社業務用プルーン製品を訴求している。新型コロナウイルス感染拡大が、生活者のエシカル購買、社会の持続的可能性、環境問題への意識をより顕在化させる中、サステナブルフードとしてのプラントベースフードが注目を集める。また、エシカル、持続可能性、環境製品への関心と製品のラベルがシンプルでクリーンであるかを問う「クリーンラベル」と親和性は高い。東郷氏に、サンスウィート社の業務用プルーン製品を使用することで、プラントベースフードにどのような効果を与えるのかを伺った。

サンスウィート・インターナショナル日本支社セールス&マーケティングマネージャーの東郷陽介氏
プルーン製品でプラントベースミートの色調・風味・食感を改善

東郷氏 日本を始めとする世界の食の潮流に合わせ、当社プルーン製品がプラントベースフード(ミート)に提供できる価値の訴求を今後強めて行きたいと考えています。また、新しいジャンルであるプラントベースフードこそ、クリーンラベルのニーズが高く、この部分でも当社のプルーン製品が貢献できると確信しています。

当社のプルーン製品は、生活者にとってなじみが深い「プルーン」のみを原料としています。プラントベースミート開発にとって単一原料でありながら多くのベネフィットをもたらす。また、単一原料であることから、クリーンラベルに寄与することができます。

①基本のもどし方
②プラム・コンクを使用
③プルーン・コンクを4倍に希釈
④プルーン・コンクを3倍に希釈
⑤プルーン・コンクを2倍に希釈

具体的なベネフィットについて説明します。まずは、「色調」です。サンスウィートイングリーディエンツはプラントベースミートにより食欲をそそる色付けを行えます。プラム、プルーンの持つ天然の色を活用する事で、クリーンラベルソリューションとなります。プラムジュースコンセントレートの鮮やかな赤色ベースから、プルーンジュースコンセントレートの黒褐色ベースまで幅広く色の表現が可能です。

次に「風味」です。当社プルーン製品は、有機酸(キナ酸、リンゴ酸など)やポリフェノールを豊富に含んでいます。プラントベースミートにおいて、ヘキサナールに起因する不快臭に対して有機酸が作用することでマスキング効果を発揮するとともに、ポリフェノールの組み合わせによりプラントベースミートに複雑な風味を表現する事で、味表現の土台を作ります。

液状プルーン製品は乾燥状プラントベースミートに内部まで良く染み込むことで食感改善につながります

最後は、「食感」です。当社プルーン製品はソルビトールを多く含んでいます。プラントベースミートの繊維状構造内にプルーン製品を浸透させることで、ソルビトールおよび食物繊維による水分保持特性を活かし、より「プリプリ」とした食感を表現できます。

アプリケーション開発をメーカー様と推進

これまで、プラントベースミートに対するソリューションを説明してきましたが、ドライプルーンは、スナックとしてそのまま食べるということだけでなく、製パンや調味料など加工食品の素材として日本の食品メーカー様に対しての提案を強化していきたいと考えています。製パンにおいては油脂の代わりにプルーンピューレを使用することで、カロリーを抑えながらもちもちとしたパンを作ることができます。また、プルーンに含まれる糖は糖アルコールであり、低カロリー甘味料としての活用にも期待しています。さらにプルーンはリンゴ酸を多く含みその風味増強により、減塩につながる効果があります。塩分排出効果があるカリウムを多く含むことと合わせ、日本で需要が高まる減塩ニーズに対し、課題を解決できる素材であると考えています。

プラントベースミートは弊社米国本社を含めて注力分野です。ドライフルーツとしてなじみ深いプルーンですが、プラントベースのみならず既存のレシピなど枠にとらわれないアプリケーション開発をメーカー様と推し進めたいと考えております。