カリフォルニアプルーン協会、ドン・ゼイ専務理事 「プ活」を発信

ドン・ゼイカリフォルニアプルーン協会専務理事

ドン・ゼイカリフォルニアプルーン協会専務理事

夕食会のメーンは新潟県産雪室豚肉の角煮 赤ワインとカリフォルニア産プルーンのリダクション 大根のロースト

夕食会のメーンは新潟県産雪室豚肉の角煮 赤ワインとカリフォルニア産プルーンのリダクション 大根のロースト

●コロナ後初来日

カリフォルニアプルーン協会専務理事ドン・ゼイ氏は4月、カリフォルニアプルーンの日本での消費拡大を目的としたトレードセミナー、トレードネットワーキング夕食会などのイベントへの出席と、大阪・村川学園調理製菓専門学校など関西地区訪問のため、コロナ以降で初めて来日した。ゼイ氏は「日本はカリフォルニアプルーンの輸出市場として最大で、ハンドラーには情報、資材を提供することをあらためて伝えたい」と話した。同協会は日本で本格的な活動を開始して40周年の節目を迎え、市場では90%以上のシェアを持つ。同協会では最大の輸出国である日本市場に予算の3分の1を投入している。23年春・秋と24年春に「プ活」のTVCMデジタルキャンペーンで展開してきた「朝活、腸活、骨活」といった栄養価の豊富さやサステナビリティな生産・流通の取り組みを一層強力に消費者に向けて発信していく。ドン・ゼイ氏に今回の来日での印象と、日本のハンドラーや消費者へのメッセージを聞いた。

◆コロナ経てプルーンは優秀な選択肢

ゼイ氏は「カリフォルニアプルーンは世界でも最高級なプレミアム品質を最高級な日本のハンドラーに届けることが使命」と述べた。また、コロナ前と比べて米国も日本も、人々が命、生活、自由、健康を重要視するようになり、食品を選択する上で「プルーンは食品の選択肢としては非常に優秀だと考えている」と述べた。

コロナ前と比べて変わったこととして為替の問題がある。ドル高円安の中、多くの業界にとって大きなチャレンジとなっている。

◆大阪万博で学生考案の料理をプロモーション

ゼイ氏は東京を訪問する前に関西地区を訪れ、初めて京都の市場で競りを視察し感動したという。私的には清水寺を訪れ、日本が歴史ある寺を維持していることに感銘を覚えるとともに、日本の文化を学べる場だと思ったと述べている。

今回の来日のハイライトでもある村川学園訪問では、キャンパスの一つを訪れた。同学園ではカリフォルニアプルーンを使ってドレッシング、ソースを開発するという課題が出されていた。20歳前後の若い学生が料理の道を目指す中、情熱を持って授業に取り組んでいる熱心さに感動し、自身も勇気づけられたと話した。これは同協会が初の試みとして日本の未来のフードプロフェッショナルのサポート企画としてスタートさせたもので、学生を対象としたカリフォルニアプルーンの料理講習会とレシピコンテストのキックオフを行った。ゼイ氏の講義と同学園の先生による講習がリアルとリモートで行われ、150人を超える学生が参加した。調理実習ではカリフォルニアプルーン料理コンテスト決勝大会への参加エントリーを行った。5月26日に決まった優勝、準優勝作品は25年の大阪万博米国パビリオンでプロモーションを行う予定。

また、ゼイ氏は神戸のハンドラー2社を訪問する機会を得た。工場の設備を視察し技術の説明を受け目を見張った。今後、カリフォルニアプルーン協会が日本のハンドラーの皆さんと何ができるか、新しい消費者を獲得するためにどんな戦略を採れば良いか情報共有することができたという。

◆将来見据えたサステナビリティな取り組み

ゼイ氏は「とにかくカリフォルニアプルーンを楽しんで食べていただきたい。一般的にはスナックで食べると思うが、それだけでなく楽しみ方が多彩で、料理やパン・菓子作りにも利用できる。栄養価が非常に高い食材だということをハンドラー、消費者にも知っていただきたい。PRとして『プ活はじめよう。』というキャッチフレーズを使っている通り、プ活を推進してほしい」と述べている。

干ばつによってカリフォルニアレーズンが不作との情報が伝えられていたが、プルーンを栽培しているサクラメントの北側地域では、ここ2年ほど雨のみならず雪も多く、雪解け水が豊富で干ばつについての心配はない。また、プルーンの木はレーズンほど水を必要とせず、栽培面積も小さいため、多くの水は必要ない。

さらにプルーン生産者は最新技術を用いて、かんがいにはアプリを使い設置されているスプリンクラーによる水やりをリモートでコントロールしている。これによって必要以上の水を使うこともない。

プルーンにとどまらず、カリフォルニアの農家はテクノロジーを駆使できていないといけない。農業ビジネスを成功させるためにはテクノロジーを含めサイエンスとサステナビリティを理解していなければならない。

ゼイ氏のカリフォルニアプルーンのお気に入りの食べ方はスナックはもちろん、料理としてはプルーンのベーコン巻きで、甘さと塩気の組み合わせの相性が良い。また、プルーンピューレやプルーンエキスをバニラアイスクリームにかけたり、プルーンを刻んでサラダのトッピングにしたり、ヨーグルトやオートミールを合わせるのもおいしいという。塩味のついたナッツ類と一緒に食べるのもおいしいと、甘味と塩味を組み合わせるのがおすすめだと話した。

トレードセミナー後の夕食会では、前菜からデザートまですべてにプルーンを使った料理が提供された。

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