武田薬品工業（株）フードビタミンカンパニー（東京都中央区、０３・３２７８・２６１２）は、高甘味度甘味料「サネット」（アセスルファムカリウム）を４月２５日から国内販売を開始した。

サネットは、ショ糖のおよそ二〇〇倍の甘さを持つノンカロリーの高甘味度甘味料で、キレのある甘味があって耐酸性、耐熱性、耐酵素性に優れている。また、その安全性も九〇以上にもおよぶ広範な安全性試験によってＪＥＣＦＡ、ＦＤＡなどにおいて確認されている。

ニュートリノヴァ社（ドイツ・フランクフルト）が製造しており、一九八三年に英国で初めて食品添加物として許可されて以来、現在、世界一〇〇ヵ国以上で認可され四〇〇〇種以上の製品で利用されている。サネットの用途としては、砂糖代替食品、各種菓子類、ジャム類、アイスクリーム類、漬物、清涼飲料水など多岐にわたっており、現在、市場では各種の甘味料があるが、サネットはその際だった特徴である加工食品中の安定性とキレの良い甘味質および他の各種甘味料と組合わせによる質的・量的な相乗効果（マルチスウィートナー・コンセプト）によって今後の市場性に大きな期待が持てると考えられている。

日本では、武田薬品工業（株）とニュートリノヴァ社の子会社であるニュートリノヴァ・ジャパン（株）が、厚生省に一九九九年１月新規食品添加物として指定申請を行っており、このほど指定されたもので、初年度の販売量は数十ｔが見込まれている。販売は武田薬品工業（株）フード・ビタミンカンパニーとニュートリノヴァ・ジャパン（株）によって行われる。