贅を尽くした最上級のビール「モルツスーパープレミアム」発売(サントリー)
サントリー(株)(東京都港区、03・3470・104)は4月17日、同社の最上級ブランドビール「モルツスーパープレミアム」を全国発売する。
同商品は最近の消費特性に見られる“低価格”と“高付加価値”志向の二極化現象をとらえて、麦芽を通常ビールの一・二倍、ホップを二倍(同社比)使用して贅(ぜい)を尽くしたもの。パッケージは既存の「モルツ」ブランドを踏襲しながら、高級感のあるゴールドメタリックをベースにした。価格も大手ビール会社の中では最も高く、三五〇ミリリットル缶で税別二四三円(他社プレミアムビールは二三三円)。今年度販売計画は大びん換算で二〇〇万ケース、製造工場は武蔵野・京都の二ビール工場。
麦汁の煮沸開始時に投入するホップのほかに、煮沸の最終段階でホップをふんだんに投入する「アロマリッチ・ホッピング製法」を採用。ホップも“香りと苦味”にこだわった欧州産アロマホップ一〇〇%を使用し、同商品特有の上品で華やかな香りとキレの良い苦味を実現した。
麦汁を高温で煮沸することで麦のおいしさを完全に引き出す「デコクション製法」を二回実施。「ダブル・デコクション製法」によって、より深い味わいとコク、飲みごたえを醸し出した。
昨年の同社調査では、「少々高くても上質なビールを飲みたい」と言う消費者が五三・一%(九五年比六・六ポイント増)、「ビールの原料・製法に興味がある」人が五三・七%(同七・二ポイント増)と高品質ビールを求めるニーズは確実に高まっている。
同商品は八九年、業務用「樽生」を投入しており、食と酒に強いこだわりのある料飲店に着実に拡大していた。今回、三五〇ミリリットル缶と五〇〇ミリリットル缶、中びんを投入することで家庭用、ギフト市場にも積極的な浸透を狙う。広告展開では世界的注目度が高い伊のテノール歌手、アンドレア・ボチェッリ氏を起用し、従来にない上質感を強力訴求する。
▽アルコール分=約五・五%▽希望小売価格・税別=三五〇ミリリットル缶二四三円、五〇〇ミリリットル缶三一四円、五〇〇ミリリットルびん(中びん)二九四円