海を渡った日本食・最前線からの報告(65)豆腐と湯葉の和食チェーン「梅の花」<上>

連載 外食 2015.10.07 11255号 03面
開店2周年を迎えた「梅の花」バンコク店。現地代表の長谷伸治さん(左)と教育担当のテルさん=バンコク・トンローで小堀晋一が9月29日写す

開店2周年を迎えた「梅の花」バンコク店。現地代表の長谷伸治さん(左)と教育担当のテルさん=バンコク・トンローで小堀晋一が9月29日写す

 ●おもてなしの心が「基準」  ある雨季の日の昼下がり。急な雨に衣類を濡らした見知らぬ客が、引き戸を開けて入ってきた。「参ったなぁ。びしょ濡れだよ」--。どうやら店で、誰かと待ち合わせをしているらしい。応対したのは和装姿のタイ人従業員。「そのままではお風邪を召しますよ。さあ、お履きものを脱いで。どうぞお上がりください」。そう言って、そっと差し出してくれたのは、入れたばかりの温かいお茶と、頭や体を拭くための厚手のタオルだった。  

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