食品業界、コロナ禍の夏に「熱中症」注意喚起 マスクと運動不足がリスク要因

総合 ニュース 2020.07.01 12074号 01面
熱中症に気をつけたいポイント、「熱中症ゼロへ」プロジェクト作成

熱中症に気をつけたいポイント、「熱中症ゼロへ」プロジェクト作成

水分とミネラルで熱中症対策を訴求するアクエリアス

水分とミネラルで熱中症対策を訴求するアクエリアス

 食品業界が、コロナ禍に伴うマスク着用や外出自粛による運動不足で熱中症リスクが増加する可能性があると注意喚起を行っている。熱中症啓発活動「熱中症ゼロへ」プロジェクトを展開する日本気象協会事業本部の曽根美幸氏も本紙取材に対し、今夏は外出機会の減少による「暑熱順化」の遅れや外出時のマスク着用で、例年以上に熱中症への予防・対策が必要とした。(青柳英明)

 曽根氏は協会がまとめた三宅康史帝京大学医学部付属病院高度救命救急センター長監修によるマスク着用時の熱中症予防・対策のポイントについて、マスクによる放熱の妨げと呼吸しにくいことによる体温上昇に注意が必要と説明。つけ外しの煩わしさによる水分補給の減少も指摘し、こまめな水分補給と適度な塩分補給が必要と語る。さらに、体を暑さに順応させることと筋力低下による脱水を防ぐため、適度な運動も必要と述べた。新しい生活様式下の熱中症対策は、これまで協会が発信してきた熱中症の発生要因を知り、適切な対策と対処が基本とし飲料や食品、菓子の適切な摂取も有効な手段との考えを示す。

 気象庁発表の3ヵ月予報(6~8月)によると、今夏は全国的に気温が高くなる予想。環境省は、マスク着用が熱中症のリスクを高めるおそれがあるとし、こまめな水分補給と屋外で人と十分な距離が確保できる場合は、マスクを外し休憩することを推奨する。「熱中症ゼロへ」プロジェクトは、コロナ禍で例年実施しているイベントを今年は行わず、ネットを活用した情報発信を強化、4月に「熱中症の症状・応急処置/熱中症の予防・対策シート」を無料公開した。

 こうした中、飲料食品メーカーは、商品を活用することでアフターコロナの熱中症対策を提案。日本コカ・コーラは、熱中症対策飲料ナンバーワンの「アクエリアス」を「水分とミネラルで熱中症対策!」をコピーに提案。カバヤ食品は「すべての汗かく人に!塩分味・塩味市場シェアNo.1」をコピーに「塩分チャージタブレッツ」を手軽に塩分・カリウムを補給できる錠菓として提案。

 石垣食品は、ノンカロリー・ノンカフェインの「フジミネラル麦茶」で水分補給を訴求。ギンビスは、ロングセラー商品の「アスパラガスビスケット」で「アスパラガス+水でおいしく塩分補給!」をテーマとして打ち出す。くらこんは「くらこん塩こんぶ」シリーズで、塩分が手軽に補給できることを訴求。ヤマサ醤油は「おいしく食べて、暑さ対策!」をテーマに新商品「塩レモンつゆストレート」「梅こんぶつゆストレート」などを提案。

 明治は、熱中症になりにくい体づくりには「運動×牛乳」が有効と訴求。夏前に、熱中症になりにくい体づくりを提案、「やや暑いと感じる環境」で「ややきついと感じる運動」を1日15~30分実施し、運動直後に牛乳を摂取することを提案。運動習慣のない中高年、高齢者は、早歩きとゆっくり歩きを3分ずつ交互に繰り返し、これを1日5セット以上行い、その後、30分以内に牛乳を摂取することを10日間続けると血液量が増加、汗をかきやすい体になり、暑さに対する順応性が高まるという。

 アサヒグループ食品は、和光堂ブランドで赤ちゃんのための水分補給商品として、「ごくごく野菜1食分の野菜+鉄 りんご味」や「はじめてのカルピス」を3月に発売。赤ちゃんのためのイオン飲料「ベビーのじかん アクアライト りんご」などと合わせ展開を強化する。

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