枚方市の給食調理員、“お手製”防護服を製作 医療の最前線支える

外食 ニュース 2020.05.15 12051号 04面

【関西】大阪府枚方市の給食調理員が4月23日から、医療用の「お手製」防護服を製作している=写真=。緊急事態宣言を受け、同市でも小中学校が臨時休業となり給食を作れない状況が続いている。「医療の最前線で頑張ってくれている病院の力になりたい」と、病院から型紙や材料の提供を受け、第3給食調理場内で10人ほどが作業を開始。最初は100着程度だったが、協力する職員の数が増え別の調理場でも作業するように。協力の輪が広がり現在は一日350着以上製作している。

市立ひらかた病院では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、院内感染の防止のため外来の患者に対し入口前での検温や、疑似患者の診療や感染症病棟での対応などで防護服の使用頻度が大幅に増え、慢性的な不足状態に。そこで同病院内で職員有志が「手作り防護服」の製作を思いつき、インターネットなどで作り方を調べ、流れ作業で誰でも参加できる方法を考案した。農業用の大きな透明ビニールシートを段ボールで作った型を当ててカッターで切り抜き、アイロンや輪ゴムを使って袖を作るだけのシンプルなもので、1着が出来上がる時間は約10分。4月22日に試作したところ、現場で使用できることが確認できた。

こうした経緯を知った給食調理場の職員が立ち上がり、同病院に「お手製」防護服を同病院に送り続けている。今後、図書館やメンテナンスグループなど教育委員会の部署のほか、上下水道局でも製作が始まる予定だ。(服部泰平)

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