パインアップル缶詰協会、「パイン缶詰セミナー」開催 缶詰料理の食味評価も

食味評価を行ったパイン缶詰使用の料理

食味評価を行ったパイン缶詰使用の料理

新型コロナ対策で2人掛け机を1人で使用

新型コロナ対策で2人掛け机を1人で使用

 日本パインアップル缶詰協会は3日、食情報館(東京・八丁堀)で28人が参加して「パイン缶詰セミナー」と「パイン缶詰(クラッシュ)を使った料理の食味評価」を行った。

 会場は非接触体温測定や手指消毒液、マスク着用(試食時以外)、2人掛け机を1人で使うなど新型コロナウイルス対策を徹底した。

 パイン缶詰セミナーでは、柘植茂晃同協会技術顧問が「くだものの話(パイン・バナナ・みかん・りんご)」をテーマに行った。世界で約9億tの果物が生産され、世界の人口79億人で消費している。世界で多く生産されているのはバナナ、柑橘類、リンゴ、ブドウ、マンゴー、パインの順となる。特に中国、インドでの生産が多く、10年後にはインドが中国を抜いてトップになるともいわれている。

 パインは中南米原産で15世紀末にコロンブスが発見し、16世紀に欧州で作られ、アフリカや熱帯アジアに広がった。日本では、日清戦争で日本の領土となった台湾で缶詰用としてパイン栽培が拡大した。当時はハワイ、マラヤ(現マレーシア)に次ぐパイン缶詰の生産国で、この3国がパイン缶詰の主な輸出国だった。

 沖縄には本土復帰(1972年5月)時には25工場があったが、現在では農林水産省の助成で完成した1工場(沖縄県東村)のみとなっている。生産地もフィリピンやインドネシアのプランテーションは各3万haほどの広さだが、沖縄は東村に次いで国頭村での栽培が主で、約600haの耕地しかない。

 パインには人間に不可欠なビタミン群やカリウム、食物繊維、有機酸などを多く含んでいると話した。

 パイン缶詰を使った料理「しめじとベーコンの豆乳クリームパスタ」「パインと塩豚のプレゼ」「チキンとパインの夏野菜トマトスープ」「パインジャムとヨーグルト」4品の食味評価とアンケート調査を行った。(井上鶴雄)

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