umamill、加工食品のアジア輸出を支援 プラットフォーマー目指す

ニュース 総合 2019.05.08 11873号 02面

ソフトバンクグループの従業員新規事業提案制度から生まれ、4月1日に設立したベンチャー企業のumamill(ウマミル、佐藤晶洋CEO、本社=東京都港区)は、加工食品の輸出をシンガポールのバイヤーにプラットフォーム「umamill」(https://www.umamill.jp/)を通じて仲介する事業を5月から本格展開する。輸出を目指す事業法人の「umamill」への登録で200~300アカウント、商品登録数で1000品以上を年内の目標とした。4~5年後には5200アカウント、2万2000品の登録へ広げ、ベトナム、タイなどへの多国展開も指向、アジアへの日本食輸出支援のプラットフォーマーを目指す。(川崎博之)

umamillの企業設立に先駆けて同提案制度の運営企業である、SBイノベンチャーが18年7月からテストサイトを開設し運営、3月25日から同サービスの提供を開始していた。4月1日の企業設立に伴い事業承継、50アカウント、350品の登録でスタート。4月12日には、北海道上士幌町と同町内の食品メーカーや生産者の輸出機会を創出することを目的とした連携協定も締結している。

このたびの本格展開に当たってはプラットフォーム「umamill」への情報登録の英語翻訳の精度をネイティブスピーカースタッフを配置するなどで4月末までに高め、多くの食品輸出事業者で障壁となっている輸出手続きの仲介に当たる言語対応力を強化した。

「umamill」を通じた輸出仲介事業は、法的条件の確認、手続き、商品ごとの需要調査、販路の開拓、商談、商品の輸送までのプロセスのすべてを「umamill」の利用で完結させるというもの。SBイノベンチャーの調べでは、輸出完了までのすべてのプロセスにかかるコストを「umamill」の利用によって通常の約10分の1以下に削減できるという。

umamillでは、加工食品を輸出したい事業法人に対するプラットフォーム「umamill」への商品情報や商品画像の登録に当たる初期費用と月額基本料金、輸出成約時の手数料を無料とした。シンガポールのバイヤーへは「umamill」で商品購入前に希望する登録商品のサンプルを1ヵ月に最大2回無料で届ける。シンガポールへ商品サンプルを輸出する際の日本国内の指定倉庫までの輸送費用は事業法人の負担で商品サンプルは重量5kg以下、容積2万5000立方cm以下、サンプル輸出料を1回当たり1万円とした。

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