米どころ新潟の里山ボタニカルを生かした「麹チーズケーキ」
新潟市内のデザイン会社U・STYLEがグルテンフリーの「麹チーズケーキ」を開発し、2019年11月に市内で開催された「フードメッセinにいがた」に出品。その独創性とデザイン性で注目を浴び、ナチュラルフードストアのナチュレ片山など取り扱い店舗で販売数を伸ばしている。
「麹チーズケーキ」は、安塚・大原集落(新潟県上越市)の食の恵みをデザインするプロジェクト「OHARA CRAFT」とキッチントラックMulletのコラボレーションで生まれた。
松浦和美U・STYLE社長は、同集落の豊かな自然や、山栗、柿など山間の集落のありふれた風景の中に埋もれていく食材が実は宝ものなのだと気付き、キッチントラックを担当する江花望井氏などチームで商品化に取り組んだ。
テーマは「自然を食べる。里山ボタニカル」。米どころ新潟の特性を生かした商品化にこだわった。安塚・大原集落の棚田で育つコシヒカリから手作りした玄米甘酒、ふなくぼ農園の焙煎玄米米粉など、生産者や生産環境のわかる素材を使用し、麹を加えることで自然な甘さを実現。
体にやさしいと同時に、おいしさも追求した。コスタリカ産の芳醇なカカオを使用したチョコレートパウダーを生地に入れて焼き上げ、高品質なローストファインカカオ豆、ユズ、ピンクペッパーなどをトッピングした。
さらに、地域で取れる果実や山菜を加工、干し柿のラム酒漬、フキのグラッセ、栗の渋皮煮、イチジクのコンポートなどをトッピングのアクセントにし、付加価値を高めた。
こだわりの原料を使用して手作りするため生産量が限られる。このため、合成保存料などの食品添加物を使用しない冷凍流通にすることにした。販売は同社ホームページからの注文や、ナチュレ片山など県内数店舗で取り扱っている。