技あり味なカンパニー:コロッケ アイスサブスクで子育て

食前アイスのサブスクとして注目の「Pocco」

食前アイスのサブスクとして注目の「Pocco」

萩原美緒社長

萩原美緒社長

 「明日のご飯を楽しみに眠りにつく毎日を作る」をミッションに掲げるコロッケは、北海道産の食材で子ども向けおやつの開発・販売を行う新興企業だ。昨年7月から販売を開始した「Pocco(ぽっこ)」は、毎月ポストに届くアイスの定期便。夕食前に最適な子どものおやつとして、品質面はもとより、新たな食のサブスクリプションサービスとして、特に子育て支援の力強い味方としての成長が期待されている。

 今年に入り、スマホアプリとしてより利便性を強化した。北海道への移住を機に事業をスタートさせた萩原美緒社長に「Pocco」を展開するに当たっての目指す方向性と今後の展望を聞いた。(小澤弘教)

 ●おやつの潜在市場を開拓

 同社は16年10月に設立。萩原社長が2人目の子どもの育休中に、家族で北海道へ移住したことがきっかけだった。当時、夫も前職を辞めて「東京にいる必要がなくなった」ことから、ニセコへ居を移した。当初は3ヵ月間限定での生活を計画していたものの、自然や食、一次産業者との交流など環境の充実に魅力を感じ、引き続き北海道に住まうことを決意。

 そうした中で、家族が東京にいた時よりも食欲旺盛になったことに気付き、特に子どもが食前に食べるおやつに注目した。

 「共働きだと保育園から帰ってきておやつを与えるが、食べ過ぎて晩ご飯が食べられなくなることが多い。それでは、晩ご飯を楽しめるおやつは何か」

 そして子どもを持つ多くの母親の抱える潜在的課題への挑戦をスタートさせ、夫婦で19年2月に会社を設立した。

 新たなおやつ作りに際し、「ご飯前に食べても満腹にならない」「おいしい」「体にやさしく与える親の罪悪感がない」などのコンセプトを設定。当初は野菜チップスや乾燥豆菓子などを試作・実験したが、最終的に子どものテンションが上がるアイスでの開発を決定した。

 しかし、食品の開発は萩原社長らにとって全くの未体験。そこで北海道立食品加工研究センターの技術指導を仰ぐなど、地元の協力を得て、20年7月から「Pocco」の販売を開始した。

 「Pocco」は1袋20gで、1箱に三つの味が4本ずつ入る。現在はブドウ、ニンジン、リンゴの3味だが、季節ごとにフレーバーを変更。税別980円に送料360円を加えた定額制だ。

 商品は常温保存可能なフルーツペーストになっており、賞味期限は半年。購入後冷凍庫で凍らせてから食べる。郵送でポストに届くため、フローズンでの配送と異なり、受け取る時間帯を気にしなくて良い点もメリットだ。

 ●アプリ開発、より便利に

 サービス開始以来、Webからの申し込みを行ってきたが、2月末からはiOS・Androidに対応した専用アプリをリリース。足りなくなったら簡単に注文が可能で、最短で翌日に発送されるなど利便性が大幅にアップした。現在は北海道から沖縄まで4000件以上の申し込みを受けてきたが、さらなる拡大が期待される。

 萩原社長は、「北海道産の他の食材も開発していきたい」と語り、日常の「小腹満たし」のマストアイテムとしての成長を目指す。アイスクリームは世代を超えて食される王道スイーツでもあることから、子どもだけでなく、大人やシニア層も含めた新たなサービスも広がりが期待される。

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