県の逸品:群馬県 みまつ食品「シャキッとギョーザ燻」 野菜をムダなく活用

ギョウザなど中華巻物惣菜一筋50年のみまつ食品は、大量に使用するキャベツのムダを無くす商品開発に取り組んでいる。廃棄するキャベツの芯を生かした「シャキッとギョーザ燻」(4本500円)もその一つだ。

同社売上げの約7割がギョウザで、1日6tのキャベツを使用する。1年の11ヵ月は地元群馬嬬恋の契約農家から採れたて新鮮なものを毎日仕入れ、厳選素材による美味探求を続けている。ギョウザの食感を損なうため廃棄していた芯の部分を生かすため、「ギョーザ燻」を商品化した。

ソーセージ製造は長時間加熱するため野菜の食感が乏しくなるが、キャベツの芯を使用したところ、シャキシャキしながらもホクホクするような今までにない食感を生み出した。ギョウザとソーセージの具材は6対4の黄金比率。具材の40%以上が野菜中心で、あっさりとした味わい。皮は天然羊腸使用にこだわり、主原料はすべて国産、保存料・発色剤は不使用。見た目はソーセージで、焼いて口に入れると、初めにパリッと食感ながら中身はギョウザ味という不思議な感覚が楽しい。

このほか、栄養成分を損なわない技術で芯の濃縮パウダー化に成功。多量の食物繊維とGABAを多く含み、血圧サポートやストレス低減などの作用が見込まれ、青汁などさまざまな食品に応用する。

古澤篤志専務取締役は、時代の変化に対応するため基幹事業をベースに「常に危機感を持ち、トライ&エラーを繰り返しながら技術力を高めている」といい、今後も絶え間ない商品開発に取り組む意向を示す。(山本大介)

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