宅配特集:注目の繁盛宅配店=大阪「友栄寿司」

2001.11.05 239号 9面

大阪を拠点に一八店舗を展開する「友栄寿司」は、すし割烹から回転ずしまで幅広く活魚業態を手掛ける友栄産業(株)の宅配ずし割烹チェーン。創業二五周年という宅配専門業態の草分けだ。年々高まる宅配ニーズに向け、展開方式の大幅なリニューアルに取り組んでいる。

同チェーンは、専門料理人による高品質メニューを売りに、和食会席とすしの二本立てで展開。「折り込み」や「ポスティング」よりも「訪問手渡し」のチラシ販促を重視し、商品力で常連客を獲得する正攻法を歩んできた。宅配商圏一~二キロメートル、客単価四〇〇〇円前後(会席除く)、店舗規模二〇~三〇坪で月商六〇〇万~七〇〇万円という数字は、常連客の信頼と堅実経営の表れといえる。

だが、「すし店の多業態化とレベルアップが顕著で、なお一層の販促策が必要」(友村成利次長)として、今春、一〇年ぶりにメニューとオペレーションの全面刷新を図った。

まずは、小口個食とバリューのメニュー戦略。一〇〇〇円前後の丼物や釜飯のアイテムを増やし、個食ニーズの高まりに対応。また、回転ずしとの競合対策として、ボリューム感と価格訴求の桶盛りをアイテム化し、ファミリーニーズにこたえた。

次に調理と配達の効率化だ。直営ドミナント展開の強みを生かし、母体店舗と衛生店舗のすみわけで調理を分業化。エリアニーズを踏まえた厨房作業の特化と各店の協調配送により、コスト合理化を図る試みである。

刷新後、新メニューの出足とオペレーションは順調。すでに宅配エリアの拡大も視野に入れているという。

◆「友栄寿司」/本部所在地=大阪府豊中市大島町一‐二二‐一、電話06・6333・6078/店舗数=一八店舗/平均月商=六〇〇万~七〇〇万円/客単価=四〇〇〇円(会席除く)/車両台数=四輪三~四台、バイク一台/宅配商圏=一~二キロメートル(片道一五~二〇分圏内)/店舗面積=二〇~三〇坪/スタッフ=社員二人、補助二~三人

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