お客を呼ぶモヤシ料理 成田食品「ベストモヤシ」 極太麺にはベストモヤシ
街おこしのご当地B級グルメが乱立する中、福島県浪江町の「なみえ焼そば」がひときわ脚光を浴びている。なみえ焼そばの特徴は、直径2mm以上の極太麺。テレビや雑誌で紹介された昨年来、県内外を問わず客足が急増している。同郷(相馬市)のベストモヤシ(成田食品)は、極太麺に負けない極太食感と鮮度抜群のトップ品質で、なみえ焼そばの味わいに一役買っている。
労働者向けのボリューム料理として、約50年前に発祥したなみえ焼そばの定義は、(1)中華麺の太麺、(2)具材はモヤシと豚肉を基本、(3)ソース味、という3点。見た目と食感のインパクトと、個性ある各店の独自秘伝のソースが自慢だ。
一昨年11月、浪江町商工会青年部が「浪江焼麺太国(なみえやきそばたいこく)」を設立し、町で古くから親しまれているなみえ焼そばを全国に発信する町おこしが始まった。
「杉乃家」は、中でも人気店のひとつ。本業はそば・うどん店だが、いまや平均日販30食を上回る「なみえ焼そば」(700円)が稼ぎ頭だという。特徴は、直径6mmの手打ち極太麺と、麺300g、ベストモヤシ300gのボリューム。そして、関西のお好み焼きを参考に開発した秘密の甘口ブレンドソースだ。
「これだけボリュームがあっても、太麺とベストモヤシの相性がいいので、女性でも軽く一皿召し上がれます」と語るのは店主の芹川輝男さん。「ベストモヤシのシャキッとした食感は、太麺のモチモチとした食感に最適。地産地消にもマッチしてなみえ焼そばには欠かせませんね」と意気込む。現在、町内20店舗がなみえ焼そばを提供しているが、ほとんどの店がベストモヤシ(または成田もやし)を使っているそうだ。
また、芹川店主がこだわる調理のポイントは、モヤシを炒めすぎないこと。
「豚肉をよく炒め、モヤシを投じたら、2~3回あおって、すぐにゆで麺を投じます。あとは適当にあおって調味して完成。モヤシの加熱は麺の余熱で火が入れば十分。できるだけシャキッとした食感を生かしたいですからね」と秘訣を明かす。
福島県沿岸に面する浪江町は2年後、常磐自動車道が全面開通すると、車で東京から約3時間、仙台から約1時間になり、大幅に時間短縮される。すでに観光ツアーからの引き合いも多いという。なみえ焼そばが全国区になる日も近そうだ。
◆なみえ焼そばの歴史
約50年前、上京し中国料理店で修行した石沢茂氏(現・宝来軒店主)が帰郷後、地元の食堂「縄のれん」に勤め、東京で学んだ焼そばを出したのが始まりという。
その後、石沢氏は「宝来軒」を開業して独立。同じころ、「松乃家」と「都」も焼そばを出し始め、これら4店舗が今日の礎になったという。その後、知名度アップに貢献したのが「井戸川商店」の井戸川正伸店主。各地のイベントや被災地のボランティアに赴き、なみえ焼そばの実演販売・配食に努め、認知普及の先陣役となった。
そして一昨年、有志17店舗が町内飲食店の活性化を目的に「味処の会」を結成。「杉乃家」の芹川輝男店主が会長となり、なみえ焼そばの全店採用を合意し、町おこしが発足。その活動が浪江町商工会青年部に託され、新たな普及組織「浪江焼麺太国(なみえやきそばたいこく)」が設立され、現在に至る。
約50年前、上京し中国料理店で修行した石沢茂氏(現・宝来軒店主)が帰郷後、地元の食堂「縄のれん」に勤め、東京で学んだ焼そばを出したのが始まりという。
その後、石沢氏は「宝来軒」を開業して独立。同じころ、「松乃家」と「都」も焼そばを出し始め、これら4店舗が今日の礎になったという。その後、知名度アップに貢献したのが「井戸川商店」の井戸川正伸店主。各地のイベントや被災地のボランティアに赴き、なみえ焼そばの実演販売・配食に努め、認知普及の先陣役となった。
そして一昨年、有志17店舗が町内飲食店の活性化を目的に「味処の会」を結成。「杉乃家」の芹川輝男店主が会長となり、なみえ焼そばの全店採用を合意し、町おこしが発足。その活動が浪江町商工会青年部に託され、新たな普及組織「浪江焼麺太国(なみえやきそばたいこく)」が設立され、現在に至る。
◆なみえ焼そばの定義
その(1) 中華麺の太麺を使う
その(2) 具材はモヤシと豚肉を基本とする
その(3) ソース味であること
その他 浪江焼麺太国の検麺(認定)を受けたお店でだけ提供される「馬九行久(うまくいく)なみえ焼そば」がある。地元の大堀相馬焼に300年以上伝わる、開運成就を意味する九頭の馬が描かれた皿で食べられる。
●商品紹介:「ベストモヤシ」 モヤシの歴史を変えたモヤシの王様
モヤシの歴史を変えたといわれる「ベストモヤシ」は、「モヤシの活用範囲を広げてほしい」という消費者の要望から生まれた緑豆モヤシ。(1)ヒゲ根がないので調理しやすい(2)極太で見栄えが美しい(3)日持ちと歩留まりに優れる(4)クリスピーな食感でおいしいなど、従来のモヤシとは一線を画し、モヤシの新たな市場を切り開いた。
規格=300g袋、業務用4kg袋、1kg袋
◆問い合わせ 成田食品(株)=福島県相馬市成田字大作295 電話0120・36・7111 http://www.naritasyokuhin.co.jp/