サッポロビール、「蔵出し生ビール」を3月下旬から発売、黒ラベルに次ぐ大型商材へ

酒類 1994.03.02 7670号 1面

サッポロビール(株)(東京都中央区、03・3572・6111)は、同社の基幹商材であるサッポロ生黒ラベルに次ぐ大型商材として、「サッポロ〈蔵出し生ビール〉」を3月下旬から順次全国発売する、と発表した。初年度の販売目標は七〇〇万ケース。

「サッポロ〈蔵出し生ビール〉」は、ビール好きの本流に向けて三年越しに開発してきた麦芽一〇〇%の生ビール。麦芽一〇〇%でうまみ感を強調しながら、同社独自の技術である「長期氷温熟成」「淡麗仕込み」などにより、かつてないスッキリとした喉ごし、淡麗な味わいのビールに仕上げた。

商品特性を大切にするため全国全工場で生産し、工場から短時間で商品を届けるというフレッシュローテーションを意識した配送体制を組んで出荷する。また、大型基幹商品との位置づけから、一斉出荷についてもかつてない計画(通常の三割増以上)で臨む。

ビール業界は、昨年九年ぶりに出荷がマイナスとなったが、同社は三年連続のシェアアップを達成している。これは、基幹商材である黒ラベルを中心に、個性派ビールを揃えるという複数定番戦略が功を奏している

ここ数年、同社は「焙煎生ビール」「カロリーハーフ」といった個性派ビールを中心に品揃えを強化してきたが、昨今の原点回帰現象・本物志向に応え、かつ黒ラベルに続く機軸商品の強化が必要と考え、今回の新製品を出すこととした。

ネーミングは本格感を訴えるため、ベーシックで実質的な「蔵出し生ビール」とした。「淡麗な味わいの麦芽一〇〇%生ビールとして、爽快さ、淡麗さを素直に表現した」(磯貝興男専務・ビール営業本部長)ネーミングで、“クオリティー”と“本格感”を全面的にアピールしていく。

パッケージは、シルバーと金のコンビネーションでうまさ感と爽快感を表現し、デザインも黎明期の醸造技術者をモチーフとしながら本格感を表現した。イメージキャラクターとしては、俳優の時任三郎を起用し、積極的な広告展開を行う。

商品ラインアップは、大びん(六三三ml、小売価格三二〇円)と、缶入りの三五〇ml(小売価格二二〇円)、五〇〇ml(小売価格二八五円)の三種類。

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