菓子専門店、店舗販売を再開 アフターコロナの新常態見据えネット継続も

菓子 ニュース 2020.06.05 12061号 01面
セゾンドセツコの「スプーンで食べるショコラ」

セゾンドセツコの「スプーンで食べるショコラ」

銀座コージーコーナーの新ブランド「Ura」

銀座コージーコーナーの新ブランド「Ura」

緊急事態宣言が全都道府県で解除され、百貨店など商業施設の営業が再開された。デパ地下、エキナカなどで展開するギフトを中心とする菓子専門店も1日から営業を再開、あるいは延期していた新店舗を開店した。外出自粛がもたらした影響は、外食店を中心に報道されることが多かったが、店舗が入るデパートやショッピングモールの休業、さらには在宅勤務による駅利用者の減少などで、ギフトを中心とする菓子専門店も大幅な需要減に直面していた。多くの菓子専門店は来店が制限される中、ネット販売など「届ける」方法で事業継続を図った。アフターコロナの新常態を見据え、ネット販売を継続しながらリアル店舗での販売の活動を再開する。(青柳英明)

高級ギフトチョコレートをはじめとした洋菓子・スイーツを製造・販売するメリーチョコレートカムパニーは、「渋谷ヒカリエ ShinQs」の地下2階フードフロアの東横のれん街に自社ブランド「セゾン ド セツコ」を5月25日に新規開店。同ブランドは、日本の美しい四季・色・式を表現するショコラトリーで、和の要素を大切にした創作スイーツを世界へ発信している。京町家の伝統的な雰囲気の中で味わう茶の湯風チョコなどが人気の「セゾン ド セツコ 京都ショコラトリー」も1日から営業を再開。新型コロナウイルス感染症の拡大防止、来店者、従業員の健康と安全確保のため臨時休業していたが、緊急事態宣言が解除されたことを受け、感染防止対策徹底を図りながら再開。東京丸の内「メリーズ カフェ」も1日に営業を再開した。

銀座コージーコーナーは、緊急事態宣言で4月17日のオープンを延期していた新ブランド「Ura(ウーラ)」の旗艦店を1日、JR東京駅エキナカ商業施設「グランスタ」に開店した。ブランドコンセプトは「いちばん近くの、おもてなし。」でおいしさに加え、驚きの食感、持ち運びのしやすさ、日持ちの長さまで土産ニーズを追求し、おもてなしの気持ちで応えた商品を展開。

ヨックモックが展開するミニャルディーズ専門パティスリー「UN GRAIN(アングラン)」も5月29日に営業を再開したが、イートインは5日まで休止しており6日再開予定。ただし、ワンプレートデザートなどの提供は休止。7月2日以降通常営業とする。なお、同店では休業期間中、SNSでシェフパティシエの昆布智成氏によるスイーツレシピを「おうちレシピ」として毎週末に公開。多くの人がレシピを実践しインスタグラムに投稿した。中島大祥堂も、4月初旬開店予定だった「中島大祥堂」ブランドの六本木ヒルズ店を1日に開店。

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