中国・青島市の夏耕市長(左)から特別功労者として表彰される故・永持孝之進名誉会長
9日に死去した理研ビタミン名誉会長の永持孝之進氏は、1941年に入社した理研栄養薬品が倒産、第2次世界大戦後、49年に同社からビタミンAを引き継いだ理研ビタミン油(現・理研ビタミン)の設立に創業者の一人として参画した。同社は魚のはらわた(肝臓)から採った魚油、天然ビタミンAを米国に輸出し、外貨を稼いだ。しかし、スイスのロッシュ社がビタミンAの合成法を開発し、天然品は下降線をたどり、苦境に立たされた。 そこで、同社は天然ビタミンAの濃縮製造技術で確立