練りごま需要拡大 業務用、「担々麺」人気で伸長

農産加工 ニュース 2020.07.31 12090号 01面
スイーツ用途に伸びしろがありそうだ。黒ごまムース

スイーツ用途に伸びしろがありそうだ。黒ごまムース

黒ごまソースのアイス

黒ごまソースのアイス

 練りごまの需要が広がっている。ごまをペースト状にしたもので、さまざまな食品や飲料に混ぜ合わせることができるのが特徴だ。業務用は担々麺人気がけん引して、年々需要が拡大している。直近では巣ごもり消費で家庭用が2桁近く伸長するメーカーもある。ここ数年、各社が付加価値製品として販売を強化していることもあり、今後のさらなる広がりが期待される。=関連記事6~7面(三井伶子)

 大手メーカーがドレッシングや鍋つゆに練りごまを使いはじめたのをきっかけに、業務用は年々需要が拡大。近年は特に、外食産業のラーメン店、中華系料理店などで各店独自のさまざまな「担々麺」が定着し、それをメーンにしている店も目立つようになった。その効果もあって、練りごま需要を押し上げている。

 家庭ではごまあえなどに使用されることが多いが、鍋つゆやそうめんのつけつゆに加えたり、トーストに塗ったり、プリンなど手作りスイーツの材料にも使え、汎用(はんよう)性は高い。

 練りごまは長らく、油分分離が大きな課題となっていた。ごまは油分を50%以上含むため分離しやすく、従来の瓶詰は分離すると混ぜにくいという課題があった。最近は各社からパウチ製品が発売され、手で軽くもむことによって油分分離が解消でき、使いやすさと簡便性が大きな特徴となっている。

 世界のごま料理に「タヒーニ」や「フムス」があり、これらにも練りごまが使われている。ディップとして付けて食べるもので、美容や健康への意識からピーナツバターの代替としても需要があるという。日本の練りごまは高品質で価格も海外のものとは異なるが、日本食ブームを追い風に輸出に力を入れるメーカーもある。

 今後の伸びしろとして期待できるのが、スイーツ用途だ。近年では練りごまを使用したアイスクリーム専門店が登場し、新しい使い方として注目された。業界団体の全国胡麻加工組合は、昨年開催の業務用展示会「ファベックス2019」でアイスに練りごまをかけた「ごまアイス」を試食提供したところ、用意した3000食を配り切る盛況ぶりだった。

 TVの健康報道でスーパーで練りごまが売れた事例があるが、健康価値や汎用性を訴求し、需要定着につなげたい。

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