サントリー食品インターナショナル、糊残らないシール開発 環境負荷低減に取組み
サントリー食品インターナショナルはフジシールと協働し、従来よりも手剥がし性を改善し、ボトルに糊(のり)が残らないキャンペーンシールを世界で初めて開発した(3月時点で同社調べ)。これは、手剥がし時に万が一残った場合も、リサイクル工程での剥離性(はくりせい)を向上させた、リサイクルに配慮したキャンペーンシールになるという。4月下旬製造の「ペプシスペシャル」から導入を開始し、他製品にも順次導入していく予定で、環境負荷低減に取り組む。
サントリーグループは、これまで「Reduce=リデュース(使う量を減らす)」「Recycle=リサイクル(再資源化して使う)」「Bio=バイオ(植物由来の資源を使う)」を表す「2R+B」を掲げて取り組んできた。容器素材の軽量化や薄肉化を進め、国産最軽量(導入時)のPETボトルの導入、国産最薄(同)の商品ラベルの実用化に加え、飲料用PETプリフォーム製造における「FtoPダイレクトリサイクル技術」の導入など、さまざまな取組みを実施している。
2019年5月には「プラスチック基本方針」を策定し、30年までにグローバルで使用するすべてのPETボトルに、リサイクル素材あるいは植物由来素材のみを使用し、化石由来原料の新規使用をゼロにすることで、100%サステナブル化を目指している。
PETボトルの容器包装に関する取組みは、アサヒ飲料やコカ・コーラシステムなどが「完全ラベルレス化」PETボトルを実現するなど、飲料各社がそれぞれの目標を設定し取り組んでおり、環境負荷低減に向けた取組みは今後も加速していくことが予想される。(本吉卓也)