似たモノ商品徹底比較:独自成分配合のど飴 効果と味の両立に期待せず

菓子 ニュース 2020.12.02 12154号 06面

 コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

 ◆類似点・相違点のポイント

 乾燥が気になる季節だが、のどのケアを目的とした“のど飴(あめ)”は、売場には多種多様なフレーバーや成分を配合した製品が通年で並び、消費者の好みも細分化している。そこで今回は、ほかにはない独自の成分・コンセプトを前面に出している新製品を比較した。

 第一印象では、「ドモホルンリンクルのど飴」(パイン)が、知名度の高い基礎化粧品の成分を配合していることから、最も注目を集めた。次点の「うるおいボイスのど飴」(アサヒグループ食品)は、声を仕事とする声優事務所との共同開発でインパクト絶大。効き目を期待された。

 試食後は「養命酒製造クロモジのど飴」(養命酒製造)が人気に。クロモジの独特だが自然な味わいがからだへの効果を期待させ、中央のとろりとしたペーストも好まれた。「うるおいボイスのど飴」は、はちみつの濃厚な味わいに、のどの潤いを実感できるとの意見があった。「イソジンのど飴 PREMIUM オリジナルハーブ」(UHA味覚糖)は、うがい薬でおなじみの「イソジン」の刺激的な風味に「効果があるに違いない!」とのコメントが多数。「ドモホルンリンクルのど飴」は、小さめのサイズが女性に食べやすいと好評だった。

 今回のアンケートから、のど飴は普通のキャンデーとは異なり、既に実感している効果への安心・信頼感が根強く、購入品を決めている傾向が見えた。そのためか、一袋を自分で食べ切ることを前提に選択する人が多い。また“潤したい”と“辛いイガイガをどうにかしたい”時に食べ分け、効き目とおいしさの両立はあまり期待していないことも分かった。おいしくて効くのど飴に出合えば、一度ハマると手放せなくなるということだろう。

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 詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

 ▽専用HP=「食@新製品」http://foodsnews.com/

 ●アサヒグループ食品「うるおいボイスのど飴」

 ▽発売日=10月19日、全国▽価格/内容=204円(税込み)/72g(個包装)▽商品特徴=声優事務所のアイムエンタープライズとの共同開発。飴の中心にはちみつとキキョウ入りのペースト入り。国産はちみつ、キキョウ、プロポリス、ビワの葉エキス、杏仁パウダー使用。

 ●パイン「ドモホルンリンクルのど飴」

 ▽発売日=9月7日、全国▽価格/内容=250円(税別)/80g(個包装)▽商品特徴=再春館製薬所との共同開発。「ドモホルンリンクル」に採用されている長白参(ちょうはくじん)、鱧コラーゲン、白キクラゲ配合。楊貴妃が愛した美のフルーツ、ライチの味わい。

 ●UHA味覚糖「イソジンのど飴 PREMIUM オリジナルハーブ」

 ▽発売日=19年8月26日、全国▽価格/内容=270円(税込み)/70g▽商品特徴=オリジナルのハーブとのどにやさしい成分(亜鉛、へスぺリジン)入り。シアル酸、特許成分である活性プロポリスの2つのプレミアムバリア成分配合。ビタミンDを加え、守る力を高めた。

 ●養命酒製造「養命酒製造クロモジのど飴」

 ▽発売日=9月1日、全国▽価格/内容=257円(税込み)/64g(個包装)▽商品特徴=同社が長年研究してきた国産クロモジエキス配合。クロモジ由来のポリフェノール含有。とろりとしたハーブ風味のペーストを黒みつ風味のハードキャンデーで包んだ、二層構造。「養命酒製造のど飴」ブランド名称を変更して発売。

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