似たモノ商品徹底比較:PETボトル入り抹茶ラテ デザート飲料の伸長けん引

飲料 ニュース 2022.06.01 12408号 06面

 コンセプトやパッケージデザイン、ネーミングなど、似ている商品を取り上げ、それぞれの特徴を解説。さらに消費者の反応も交え、類似商品が出ていることで分かる“話題の商品”を探る。

 ◆類似点・相違点のポイント

 デザート飲料の中でも、PETボトル入りの“抹茶ラテ”は、特に昨年から注目の集まっているアイテムだ。日本食糧新聞社制定「第40回食品ヒット大賞」の優秀ヒット賞を、「綾鷹カフェ〈抹茶ラテ〉」(コカ・コーラシステム)、「クラフトボス〈抹茶ラテ〉」(サントリー食品インターナショナル)の2品が受賞。市場の拡大をけん引している。そこで今回は〈PETボトル入り抹茶ラテ〉4品を徹底比較した。

 試飲前の印象では「綾鷹カフェ〈抹茶ラテ〉」が、1位。次点は「TULLY’S COFFEE 抹茶がおいしい抹茶ラテ」(伊藤園)だった。2品ともそのブランド力から、飲んでみたいと気持ちをそそられたようだ。「クラフトボス」はコーヒーのイメージが依然強く、また「茶の葉 抹茶ラテ」(ダイドードリンコ)は、ボトル形状に興味を抱く人がいた。

 試飲後は、「TULLY’S COFFEE」が1位。抹茶とミルクのバランスがよく、ラテらしい柔らかな味わいと飲みやすさが高評価。2位は「茶の葉」(ダイドードリンコ)で、抹茶の存在感が強く、香りと味わいに満足感が得られたようだ。また「クラフトボス」は、「イメージする抹茶ラテの味わいに一番近い」と評価。「綾鷹」は緑茶感も感じられ、もとからの「綾鷹」ファンの支持が多かった。

 今回のモニターは、甘みを求めて飲料を選択する人が少なかったためか、「少量をじっくり味わいたい」「ゴクゴク飲むものではない」と、チルドの濃いめタイプを好むという声が多く、一方若年層には飲みやすさと量に支持があった。特に年代によって好みが分かれるデザート飲料だが味わいのみならず、のど越しや温度感などを楽しむアイテムなど、さらなる細分化やサイクルの早い展開が見られそうだ。

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 詳しくは、月刊「食品新製品トレンド」の「徹底比較」コーナー参照。同誌では、新製品開発に役立つ情報やヒント、市場動向など多数の記事を掲載しています。

 ▽専用HP=「食@新製品」http://foodsnews.com/

 ●伊藤園「TULLY’S COFFEE 抹茶がおいしい抹茶ラテ」

 ▽発売日=22年3月28日、全国▽価格/内容=173円(税込み)/480mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。「TULLY’S COFFEE」シリーズ。抹茶原料の鮮度にこだわった独自の伊藤園抹茶を使用。抹茶の甘みとほのかな渋みを引き出すために2種の抹茶をブレンド。

 ●コカ・コーラシステム「綾鷹カフェ〈抹茶ラテ〉」

 ▽発売日=21年3月22日、全国▽価格/内容=146円(税別)/440mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。「綾鷹カフェ」シリーズ。京都・宇治の上林春松本店と「猿田彦珈琲」監修。厳選した国産抹茶を、1本当たり茶杓(ちゃしゃく)約2杯分をイメージした量を使用。国産牛乳やミルクブースト技術を駆使した。

 ●サントリー食品インターナショナル「クラフトボス〈抹茶ラテ〉」

 ▽発売日=21年8月17日、全国▽価格/内容=170円(税別)/500mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。「クラフトボス」シリーズ。本格的な抹茶の香りを楽しめるよう石臼挽き抹茶などの国産抹茶を使用。抹茶にマッチするクリーム原料を使用し、濃厚で上品な乳の甘みを実現した。

 ●ダイドードリンコ「茶の葉 抹茶ラテ」

 ▽発売日=22年3月28日、全国▽価格/内容=148円(税別)/430mlPET▽商品特徴=清涼飲料水。厳選茶葉に上質素材を掛け合わせ、茶葉本来のうまみと香りが際立つ。宇治抹茶のうまみとミルクの深いコク、優しい甘さが混ざり合った、それぞれの特徴が感じられる風味豊かな味わい。

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