ロングセラー探訪:植垣米菓「鴬ボール」 90年以上続く昔ながらの味

菓子 ニュース 2021.04.02 12209号 01面

 ●季節商品展開も

 【関西】1907年創業の植垣米菓の人気商品「鴬ボール」は、特徴的な丸い形が梅の花のつぼみを思わせるカリント風味の米菓だ。1930年に発売し、すでに90年以上の歴史を持ち、関西を中心に昔ながらの味として親しまれている。

 原材料はもち米、小麦粉、砂糖、食用油、食塩のみで、合成着色料、合成甘味料は不使用。白い部分はもち、外側の茶褐色の部分は小麦粉で、独特の形状は油揚げの過程で自然にできるという。約10年前からフレーバー展開を推進しており、食感をソフトに、形状をミニサイズにした姉妹品「鴬ボールミニ」をはじめ、季節限定「同ミニ チョコミックス」や新商品「同たこ焼風ソース味ピーナツ入り」など30SKU以上を展開。豊富な商品展開で季節感ある売場作りに貢献する。

 新大阪店など直営2店では、手揚げの「うぐいすボール」を販売し、イチゴ味や桜味など季節感あるフレーバーが揃う。かわいらしいパッケージを採用し、出張で大阪に訪れたビジネスマンらの土産需要を獲得している。

 同品を発売した戦前、製造過程ではじける様子から「肉弾ボール」「爆弾ボール」と呼ばれていた。戦後、形状が梅のつぼみに似ているため“梅にうぐいす”の発想で現在の商品名に改名した歴史がある。(篠原里枝)

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