世界的食品見本市企業・独ケルンメッセ、日本で「Anuga」「ISM」

総合 展示会 2022.10.24 12484号 02面
契約締結式に参加したゲラルド・ベーゼケルンメッセCEO(中央右)、高木誠同社日本法人社長(右端)と今野正義日本食糧新聞社会長CEO(中央左)、平山勝己同社副社長

契約締結式に参加したゲラルド・ベーゼケルンメッセCEO(中央右)、高木誠同社日本法人社長(右端)と今野正義日本食糧新聞社会長CEO(中央左)、平山勝己同社副社長

 ●「FABEX東京」と合同開催へ

 世界的な見本市企業であるケルンメッセが、日本で新たに食品展示会を立ち上げる。スイーツ&スナックを扱う「ISM Japan」を2023年4月に、新コンセプトの「Anuga Select」を24年4月に、それぞれ東京ビッグサイトで開催する。日本食糧新聞社主催の「FABEX東京」との合同開催によって専門性の高いプラットフォームを構築し、日本と東アジアの市場を見据えた国際性の高い展示会の開催を目指していく。

 ISM(国際菓子専門見本市)はドイツ・ケルンで開催される世界的な菓子専門展示会で、約3万8000人の来場者、76ヵ国から約1800社の出展がある。日本で開催されるISM Japanはドバイに続いて3番目のISMブランドとなり、ケルンで開催のISMのスタイルを踏襲する。同社が日本でスイーツとスナックの見本市を手掛けるのは今回が初めて。

 Anugaは16万5000人のバイヤー、世界100ヵ国以上から7400社が出展する世界で有数の食品展示会。Anuga Selectは日本で初めてAnugaの名称を使用する新コンセプトの見本市で、詳細は数ヵ月内に発表される予定。

 また、これまで東京で開催してきた「ワイン&グルメジャパン」については、同じく見本市企業であるメッセ・デュッセルドルフが事業を引き継ぎ、24年からは「ProWine東京」としてリブランディングを行う。

 ケルンメッセのゲラルド・ベーゼCEOが来日し、10月17日に東京都内で行われた記者会見で発表された。またそれに先立ち、日本食糧新聞社との間で締結式が行われ、合同開催におけるパートナーシップが確認された。

 その中でベーゼCEOは「FABEX東京、ProWine東京、ISM Japanを組み合わせることで、来場者はより多くのより専門的な製品群を見ることができる。特に21年2月に発行したEUとの自由貿易協定(FTA)によって、その成長ポテンシャルは膨大だ。また24年、全く新しい食品見本市『Anuga Select』を東京で導入する。この見本市も、ケルンメッセと日本のパートナーである日本食糧新聞社との戦略的パートナーシップに基づいている。新しいイベントを通して、私どもが展開する食品見本市の世界ネットワークをさらに強化し、これまで以上に日本市場を巻き込んでいく」と抱負を述べた。

 日本食糧新聞社の平山勝己取締役副社長は「日本の食品・飲料市場は世界からも注目されている一方、品質に対する要求も非常に高いものがある。私たちのお客さまがAnuga、ISM、ProWeinといった世界的な見本市ブランドの存在から得るものは非常に大きいと、将来を期待している」とした。(上野峰志)

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