2月は業態で明暗 DgSとSM、コロナ特需 訪日客減り百貨店苦戦

小売 ニュース 2020.04.01 12033号 10面

2月度の販売動向は業態別で明暗がはっきりと分かれた。うるう年で昨年よりも1日多かったものの、新型コロナウイルスの影響でマスクや消毒液など衛生用品の動きが良かったドラッグストア(DgS)や内食需要の増加の恩恵を得た食品スーパー(SM)が好調で、前年同月に比べて2桁増の売上げを伸ばした企業もある。一方で、百貨店は訪日客の減少によるインバウンド需要の落ち込みなどで2桁減と低調だった。(山本仁)

●訪日客減り百貨店苦戦

DgSでは、ウエルシアホールディングスの既存店の売上高は、前年同月比で20.6%の伸長で、客数が同25.0%増と大幅な伸長がけん引した。食品売上高が大きいコスモス薬品も、同11.3%の2桁増だった。15日締めのツルハホールディングスも客数は8.3%の増加で好調だった。

SMも内食需要や備蓄需要が増えて、主要な企業では既存店売上げで同5%以上の伸びを示し、中でも関東の企業が大幅に伸長した。SM3団体の統計でも全体で同5.5%増のところ、関東は同7.6%増と最も高い伸びだった。

企業別でも、サミット同12.1%増、ヤオコー同11.0%増、ライフコーポレーションの首都圏が同10.8%増(近畿圏含む同8.6%増)、ベルクも同9.6%増、いなげやも同8.5%増だった。

総合スーパー(GMS)もイトーヨーカ堂が同5.0%増、イオンリテールが同2.6%増とナショナルチェーンも前年を上回った。

ただし、GMSを中核にする日本チェーンストア協会の井上淳専務理事は「実態は昨年より悪い。消費増税による負担増や暖冬で日常消費が弱い状況は続いている」と指摘し、新型コロナウイルスの影響による特需は特殊な状況と見る。

一方、低調だった百貨店は主要店も苦戦した。三越伊勢丹ホールディングスでは伊勢丹新宿店が同9.6%減と1桁台の下落幅にとどめたが、三越銀座店が同36.2%の大幅減だった。高島屋も大阪店が同25.6%減、新宿店が同16.6%減だった。

大丸、松坂屋のJ.フロントリテイリングでは大丸心斎橋店が同45.7%のマイナスと半減に近い下落。同社の百貨店合計の免税売上高は同74.6%減とインバウンド需要の落ち込みが大きい。

3月は日本百貨店協会によれば、過去最大の下落を見込み、先行きも厳しい。好調だったSMやGMSは3月25日の東京都の外出自粛要請の発表で備蓄需要の急増が再び見込まれ、ライフは店舗の混雑緩和と商品の安定供給を目的にチラシを3月28日から4月3日まで自粛する。

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