うまいぞ!地の野菜(9)千葉県ミニ情報、文化財指定の巨大ごぼう

1998.10.05 163号 12面

八日市場市大浦地区だけで栽培され、太さ約三〇センチメートル、長さ約一mにも成長する巨大ゴボウが「大浦ごぼう」。

伝説によると、天慶2年(九三九年)、平将門が兵を挙げ、翌年、藤原秀郷がこれを鎮めようと成田山新勝寺に戦勝を祈願、大浦ごぼうを振る舞い、一戦は勝利を収めたという。

以来、大浦ごぼうは、「勝つごぼう」「勝ちごぼう」と称され、新勝寺の精進料理に欠かせない縁起物の食材として珍重されるようになった。

昭和41年12月27日、八日市場市指定天然記念物として指定され、野菜が文化財に指定されるのは珍しいことと話題を呼んだ。

現在、成田山新勝寺との契約栽培する生産農家八軒が毎年、11月末から12月上旬にかけ奉納し、市場には出回らない。

水はけの良い斜面で栽培される巨大なゴボウは各農家で栽培方法が異なり、門外不出とか。これに似たものに埼玉県の梅田ごぼうがあるが、現在では栽培されていない。

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