看板と屋号(9)リストランテ文流

1999.02.15 172号 11面

イタリア料理店の草分け的存在である「リストランテ文流」。そもそも、「文流」の基盤は三〇年以上前に設立された、イタリアの書籍や絵画を取り扱ったり、翻訳業務を行っていた会社だったらしい。

「ですから、イタリアとの『文化交流』という意味で、西村社長が『文流』と名付けたのです」と教えてくれたのは、近藤芳郎総料理長。

イタリア料理店としての文流の歴史は、二八年前の高田馬場店のオープンから始まる。その後、池袋店、国立店と展開している。

開店当初は、漢字を使った店名なので、「中華レストランですか」と間違えられることが多かったというが、現在では「イタリア料理店の文流」として定着し、間違えられることも少なくなったそうだ。

イタリア文化を料理という面で広めるために、文流では、イタリアからシェフを招き、イタリア料理を目指す料理人のための講習会を行うなど、日本とイタリアとのパイプ役として貢献してきた。そして先日、日伊の文化交流の活動が認められ、社長にイタリア政府からナイトの称号が贈られたという。

◆リストランテ「文流」=東京都豊島区西池袋三‐二五‐二、大晴ビル二階、Tel03・3982・3230、営業時間午前11時30分~午後2時、5時~9時30分(日・祝は9時まで)、第3月曜休み

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