この一品が客を呼ぶ・大阪:「ロイスカフェ シノア」黒ごまプリンのパフェ
買い物客でにぎわう、大阪・梅田の阪急三番街。衣食のトレンドが集まるこの地下街には、おしゃれな女性客が多い。彼女たちにとってカフェは欠かせない存在だ。その中でも支持率の高いのが、「ロイスカフェ シノア」。ゆったりした雰囲気と充実したチャイニーズデザートを求めて、土・日には行列が絶えることはない。
店は、婦人服製造販売・(株)クレヨンの飲食部門。関西を中心に一〇店舗が展開されているが、チャイニーズカフェはこの店のみ。一九三〇年代の上海をイメージしたという広々とした店内には、シックでモダンな空気が漂っている。
利用客の八割は女性で、二〇~三〇代がメーン。週末には、一日約九〇〇人が来店するという。食事から喫茶まで対応できるのだが、ティータイムの来店者が目指すのは、断然デザート。一六種類もあるデザートの中でも、No.1の人気を誇るのが「黒ごまプリンのパフェ」だ。
「このメニューは、昨年秋から登場。今では杏仁豆腐のパフェを抜いて、一番に定着しています」と、責任者の藤丸直子さん。パフェを構成するのは、黒ごまのプリン、黒ごまのアイス、バニラアイス、白玉団子、シリアルなど。上に添えた、ごまと薄力粉で作ったチェイルも、ごまの香ばしさを演出している。
口にした瞬間からごまの風味をたっぷり感じられる一品だが、量は軽めで甘みもあっさり。また、プリンのプルプル感に白玉のモチモチ感、シリアルのサクサク感と、多彩な食感が楽しめる。途中であきることなく食べられるのも、人気の秘密だろう。
店は、調理スタッフ、ホールスタッフともにすべて女性。量や盛りつけなどにも意見を出し合いながら、女性を意識した店づくりを心がけているとか。「食べておいしく、見た目もおいしく」と、女性の感性が生かされている。
◆ロイスカフェ シノア(大阪市北区芝田一‐一‐三、阪急三番街北館地下二階、電話06・6359・1930、二〇〇席)営業時間=午前11時~午後11時、定休日は阪急三番街に準じる/一日食数=平日二〇食・週末五〇食
◆食材の決め手 絹漉胡麻(きぬごしごま) (株)大村屋
人気メニューの「黒ごまプリンのパフェ」のポイントは、まさにごま。プリンには、黒ごまをクリーム状にした「絹漉胡麻」を使用している。ミルクに対して一割ほどの分量で絹漉胡麻を合わせるが、決め手はそのきめ細かさ。プリンの滑らかさとともに、ごまの風味もしっかりと生み出してくれる。また、はちみつと合わせれば、パフェにトッピングする黒ごまソースにもなる商品だ。
▽問い合わせ=(株)大村屋(大阪市東住吉区、電話06・6622・0230)