急成長するカレー専門店 CoCo壱番屋 売上げ36.6%の伸び
外食産業界は、来店客数の減少、客単価の低下など個人消費の低迷に伴い九二年度の売上高は対前年比三~五ポイント減といわれている。そのような状況下、売上高対前年比三六・六%増で外食産業九二年度売上げ伸び率ランキング第三位に躍り出て注目されているのが、カレー専門店の「カレーハウスCoCo壱番屋」である。現在全国に二三一店舗(五月末)FC展開し、九二年度売上高一四六億三八〇〇万円。今年度は二七〇店舗、一九六億円の売上げを目標としている。
同社は目下、全国に進出していない空白県が一七県あり、三〇〇店舗体制、全都道府県進出を平成6年5月までに達成させたいとしており、すでに同年6月の達成祝賀パーティーのホテルまで予約しているという。平成6年以降は年間一〇〇店舗出店し、今世紀中に一〇〇〇店舗達成をめざす。なんとも「飛ぶ鳥落とす」勢いなのである。
その秘訣は経営体制はもちろんであるが、カレーのファーストフード化にもかかわらず、バラエティーなメニュー構成による。まず、「量も辛さも具もお好みしだい」というのがキャッチフレーズのようにメニューオーダーの手準は①ライスの量を決める②ソースの辛さを選ぶ③好みの具を選ぶ。二品・三品の組み合せ自由とメニューは無限の広がりを持っている。(表参考)
たとえば、カツカレー六五〇円プラス納豆一五〇円で名づけて「ド根性カレー」八〇〇円。エビフライカレー八〇〇円プラスホタテ二〇〇円プラスエビ煮込み二〇〇円で「シ~アワセカレー」一二〇〇円となる。このように自分の好みで辛さ、具を選ぶことで自分だけのオリジナルカレーを食べれることになる。子供用カレーも三五〇円から揃えている。値頃感に加え、アレコレ選ぶ楽しさ、好きなものを適量選べるきめ細やかな配慮が人気の最大の秘決のようである。