ラーメン店進化形:事例3 「焼きあご塩らー麺 たかはし 歌舞伎町店」

2019.08.05 486号 09面
焼きあご塩らー麺 800円(税込み)

焼きあご塩らー麺 800円(税込み)

各席にiPadを設置。同店は外国人観光客も多いが、輿田マネージャーいわく「外国には食券の文化があまりないため、券売機に戸惑う外国人の方は意外と多い。iPad注文の方がスムーズ」というメリットも

各席にiPadを設置。同店は外国人観光客も多いが、輿田マネージャーいわく「外国には食券の文化があまりないため、券売機に戸惑う外国人の方は意外と多い。iPad注文の方がスムーズ」というメリットも

会計はセルフレジで

会計はセルフレジで

 ☆注文→卓上iPadで注文送信 提供→スタッフ

 ●卓上のiPad注文で予期せぬ客単価アップ

 東京・新宿歌舞伎町という大繁華街に位置する「焼きあご塩らー麺 たかはし 歌舞伎町店」では、注文と支払いをIT化している。入店し、席に着いたら卓上にあるiPadで注文。データが厨房に送信され、伝票がプリントアウトされる。出来上がったラーメンはスタッフが運ぶが、お会計はセルフレジ支払いだ。

 「焼きあご塩らー麺 たかはし」は、東京と大阪で計6店舗を展開している。昨年8月にオープンした同店は、店の立地から「アルコール類の追加注文が多い」と見込み、iPad注文とセルフレジ決済を採用した。同店の輿田智史マネージャーによると、「他の系列店は券売機注文ですが、追加の度に食券を購入するのではお客さまも大変。この店は席数も多いし、注文とお会計をスムーズにしていただけるよう、iPadとセルフレジを導入した」という。

 卓上のiPad注文で、思わぬうれしい効果も現れている。系列店と比較して、明らかに客単価が上がっているのだ。輿田マネージャーいわく「お席でゆっくり選べるので、トッピングやサイドメニューも注文しやすい。券売機の場合、後ろに並ぶお客さまがどうしても気になるものですから。スタッフを呼ぶ必要もないので、追加注文もしやすいのでしょう」。反面、お客の回転率はやや下がり、「カウンター席だけの店のように回転率重視の小規模店には、このシステムはなじまない」と、輿田マネージャーは話す。

 ●店舗情報

 「焼きあご塩らー麺 たかはし 歌舞伎町店」

 所在地=東京都新宿区歌舞伎町1-19-3 歌舞伎町商店街振興組合ビル1階/営業時間=11時~翌6時/席数=26席(カウンター4席)

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