メニュートレンド:“おいなりさん”期待値上昇中 コメ食ブームの後継なるか!?
クマちゃん おいなりさん 1個275円(税込み) くまちゃんのキャラクターは4種類あり、どれになるかはスタッフ次第。お揚げはやや甘さが濃く、子ども好みの味を意識している。「ローストビーフ」や「鰤の煮付け」などのメイン料理と「とん汁」を組み合わせたセットなども用意する
「いなり寿司」は、寿司やおにぎりの人気の影で長らく存在感が薄かった。これをちょっとした工夫でヒットさせたのが東京・原宿の商業施設「ハラカド」のフードコート内に店を構える和食テナント「あなゆき」の「くまちゃん おいなりさん」だ。
●子連れ客、訪日客の胃袋つかむ
同店は丼・重ものメニューのほか、おにぎり9品、おいなりさん4品をラインアップ。中でも今回紹介する「くまちゃん」は子連れファミリーや訪日客を中心に人気だ。
ごくごくシンプルなおいなりさんに、型抜きされた海苔と薄焼き卵を組み合わせて“くまちゃん”おいなりさんの出来上がり。
「お子さまのいるご家庭ではキャラ弁が流行っていますが、外食で取り入れる事例が少ないと気づいたことがきっかけの一つ」と開発を担当したココロオドルの西濱智成開発本部長は語る。
その試みは見事に当たり、子連れ客の注文はほぼ100%。同フードコートには10店が並ぶが、子連れファミリー客の支持で圧倒している。
幼児の中には、食べることに関心のない子が一定数いる。「そんなお子さまが食べる気を起こすきっかけになるようで、親御さんに喜ばれることがあります」と西濱本部長は手応えを感じている。
おいなりさんは仕込み時に酢飯をあらかじめ詰め置きができ、調理面でもメリットが大きい。注文を受けたら型抜き済みの海苔をピンセットで置くだけ。1分もかからず完成する。
他3品は油揚げの口を開けた状態にして、その上に具材を気前良く盛り付けて見栄えをアップさせる手法をとる。「おにぎりより映える商品メイクをしやすい」と西濱本部長はおいなりさんのポテンシャルに期待を込める。
飯の中に具材を詰めるおにぎりは在庫調整が難しくなるため作り置きしづらい。その点、おいなりさんは注文を受けてから具材をオンできるため効率的だ。
開発時には、パンダやタヌキなどバリエーションを増やすことを検討したそうだ。しかしオペレーション面を考慮して1種に絞ったという。
寿司に続いて、近年は創作性を高めたおにぎりの人気が続く。次なるコメ食ブームの立役者になるか。おいなりさんの健闘に期待したい。
●店舗情報
「あなゆき」
経営=ココロオドル/店舗所在地=東京都渋谷区神宮前6-31-21 東急プラザ原宿 ハラカド6階/開業=2025年3月/坪数・席数=200席(フードコート)/営業時間=11時~23時。不定休/平均客単価=1000円
●愛用食材・機器
「時短万能たれうまかばい」クルメキッコー醤油(福岡県久留米市)
“おふくろの味”を実現
「甘味とコクが強く、醤油の塩辛さがまろやか」と西濱本部長は評し、主におにぎりアイテムの「ツナマヨ」の隠し味や煮込み料理に使用している。希釈して好みの味に調整しやすい濃縮調味料で、懐かしい“おふくろの味”が手軽に実現できる。
規格=1L(常温)











