業界TOPICS:「とりあえずビール!」考察 同調圧力ではなく「飲みたいから」がまだ主流
居酒屋に入り注文する第一声は、「とりあえずビール!」。しかし、最近では「とりあえずレモンサワー」「とりあえずクリームソーダ」の声もよく聞かれるようになってきた。では現在、飲み会の席でどのぐらいの人が「とりビー」派なのだろうか。
酒販のカクヤスが同社のメールマガジンに登録しているお酒好きユーザーを対象に行ったアンケート調査によると、飲み会の席で最初にビールを注文する割合は、「時と場合による」も含めると9割に上っている。まだまだ「とりビー」派が大多数というわけだが、年代別に見ると、50代を境に減少傾向となっている。
「最初の1杯はみんなと同じものを」という同調圧力から、「とりビー」を選ばざるを得ない、という声もよく聞かれるところで、「好きなものを飲ませてくれ」と反発の声は大きい。しかし、実態はどうなのか。同調査でビールを選ぶ理由について質問したところ、「ビールが飲みたいから」が最も多い一方で、「そういう社会の風潮だから」「周りに合わせたほうがよいから」という理由を上げた“偽とりビー”派は、意外と少数という結果となった。
また、多くの人はどのようなきっかけで、この「とりあえずビール!」が、お約束として身に付いたのか。最も多かったのは、「学生時代、部活やサークルの飲み会」との回答。初めての社会的な飲み会経験での慣習が、“三つ子の魂百までも”とばかりにそのまま根付いてしまった、という例がやはり多いようだ。