桃屋、「ラー油」訴求へ新CM展開 好調「メンマ」も注力

陰影のある映像によって厳選した原材料に焦点を当てる新CM

陰影のある映像によって厳選した原材料に焦点を当てる新CM

白い「塩ラーメン」に赤い「ラー油」をかける提案はシズル感も十分

白い「塩ラーメン」に赤い「ラー油」をかける提案はシズル感も十分

 桃屋は1月25日から「辛そうで辛くない少し辛いラー油」の新たなTVCMを投下し、独自製法で食感と香りを高めたフライドガーリックなどの品質を訴求している。新CMは原料、製法、レシピを本格・シズル感を高めて紹介し、おなじみの怒髪天の増子氏が最後に「のり平」に変身してインパクトを持たせた。店頭では、CMで提案する塩ラーメンとの関連販売を推進し、袋麺人気で売上げ好調な「メンマ」とともに展開を強化する。

 3作目となるCM「ラー油は桃屋」篇は人気ロックバンド怒髪天、演出家箭内道彦氏を継続して起用し、丁寧に手作業で選んだニンニク原料と五感を駆使して揚げるという手間を惜しまない製法を紹介している。原材料・工程を見せた後はレシピを提案、「塩ラーメン」「冷奴」の2篇を季節に合わせて投下する。食べ慣れたメニューでも「ラー油」で新たな味わいが楽しめることを、増子氏のコメント「うまっ!」と「のり平」への変身で伝える。

 「ラー油」は09年8月の発売後にブームを巻き起こし、追随商品が多数登場した。類似品の品質の低さに落胆した消費者も多いとみて、新CMで桃屋のこだわりを前面に押し出した。発売時にはご飯へのトッピングを訴えただけに「ラー油」といえばご飯のイメージも強いと判断、アレンジレシピを紹介して汎用性の高さもアピールする。

 前9月期の「ラー油」売上げはブームが落ち着いて減少を余儀なくされたが、爆発的ヒットで本格的な育成策は手つかずだった。店頭販促を行えば販売増に転じるなど、“食べる調味料”カテゴリーを創出した「ラー油」への需要は根強い。生活情報誌「おはよう奥さん」の「アンケートランキング大賞2013」では、100品以上の具入り調味料の中で「使ってよかった第1位」を受賞した。

 「ラー油」の香ばしさが際立つ塩ラーメン、薬味いらずの冷奴をCM同様に売場でも提案し、特に「塩ラーメン」販促は袋麺人気で売上げを伸ばしている「味付メンマ」などの中華シリーズも関連商材として展開する。即席麺メーカーとのコラボ販促も推進し、「ラー油」を使ったエコレシピも用意して価値訴求を進める。

 (吉岡勇樹)

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