日本食糧新聞社制定「第13回地域食品産業貢献賞」 過去最多12社受賞 9月11日に表彰式

表彰 総合 2025.08.08 12977号 01面
地域食品産業貢献

地域食品産業貢献

厳正な審査を重ねた選考委員

厳正な審査を重ねた選考委員

日本食糧新聞社制定「令和7年度・第13回地域食品産業貢献賞」の受賞企業が決定した。同賞は国内の各地域で優れた商品を生産・提供する企業をはじめ、さまざまな地域密着型の活動(地域社会貢献活動及び食育活動等)を推進する企業を顕彰するもので、全国から多数の企業がノミネートされる中、今回過去最多の12社が受賞した。表彰式は9月11日、東京・新橋の第一ホテル東京で開催する。(西川昌彦)


地方発 食品業界の挑戦~地域を活性化する注目の企業~(5) 地域食品産業貢献賞 受賞企業を紹介

https://news.nissyoku.co.jp/local-articles05

同賞は本紙創刊70周年を記念して制定したもので、(1)地域活性化部門(2)技術革新部門(3)産業復興部門(4)地域・社会貢献部門(5)ブランド商品信頼部門(6)伝統ロングセラー部門(7)上記以外の企業独自の具体的な取り組みに基づく内容–の7部門別に審査を行い、それぞれの業績および功績をたたえ表彰する。

日本食糧新聞社が全国で展開する9支社局(北海道支局、東北支局、新潟支局、長野支局、静岡支局、中部支社、関西支社、中国支局、九州支局)および本社から推薦された多数の企業の中で、今回から受賞内容を細分化し、日本食糧新聞社内で厳正に審査。その結果、今回受賞した企業はベル食品(北海道札幌市)、上北農産加工(青森県十和田市)、栗山米菓(新潟県新潟市)、フタバ食品(栃木県宇都宮市)、みたけ食品工業(埼玉県戸田市)、梅辰(静岡県静岡市)、マルマツ(静岡県浜松市)、三共食品(愛知県豊橋市)、ぼんち(大阪府大阪市)、日本酪農協同(大阪府和泉市)、上万糧食製粉所(広島県広島市)、霧島酒造(宮崎県都城市)の計12社(受賞部門および主な受賞理由は別表参照)となった。

現在、世界的な政情不安で原材料・飼料・資材をはじめエネルギーコストや輸送コスト、人件費・システム導入費用などすべてにおいて価格が高騰。さらに今年前半は“令和の米騒動”とされるコメ不足による米価上昇で混乱を招き、政府の備蓄米をほとんど放出するなど大きな話題となった。

今回の騒動を機にあらためて“食”に関しては、今後起こり得るさまざまな有事に備えてある程度自給自足で賄えるよう、国産化にシフトした生産体制を確立していかなければならないことが明確となった。

さらにこうした現状下において、ますます地方企業の存在価値は高まっており、独自の商品提供はもとより、地域食文化の啓蒙や食育活動、また防災訓練などを通じて地域の食品産業を維持・盛り上げを図っていこうと取り組む企業は少なくない。そういったさまざまな取り組みで地方を下支えする企業にスポットを当て、その功績をたたえることが同表彰事業の大きな役割となっている。

◆第13回地域食品産業貢献賞 受賞企業

受賞企業(本社所在地) 貢献部門(主な貢献内容)

ベル食品(北海道札幌市) 地域食文化発展貢献 ジンギスカンなど北海道郷土料理普及に尽力

上北農産加工(青森県十和田市) 地域活性化貢献 青森県産原料の活用にこだわり農業振興に寄与

栗山米菓(新潟県新潟市) 地域産業振興貢献 県の基幹産業である米菓製造の振興

フタバ食品(栃木県宇都宮市) 地域・社会貢献 地域の健康づくり・環境問題対応推進

みたけ食品工業(埼玉県戸田市) 地域活性化貢献 地元埼玉県産米粉の商品開発で農業振興に寄与

梅辰(静岡県静岡市) ブランド商品信頼貢献 梅にんにくで漬物市場に新ジャンル構築

マルマツ(静岡県浜松市) 伝統ロングセラー貢献 浜松餃子を全国に知らしめた立役者

三共食品(愛知県豊橋市) 地域・社会貢献 食育活動と環境保全活動を積極的に推進

ぼんち(大阪府大阪市) 伝統ロングセラー貢献 「ぼんち揚」をはじめ長く愛される米菓を多数創出

日本酪農協同(大阪府和泉市) 地域・社会貢献 「毎日牛乳」で地域の健康維持増進に寄与

上万糧食製粉所(広島県広島市) 地域活性化貢献 伝統の穀粉を通じた食文化継承、地域活性化に寄与

霧島酒造(宮崎県都城市) 地域・社会貢献 原料芋農家支援、焼酎粕リサイクル活動

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