アポなし!新業態チェック(221)「なぎさ橋珈琲」緑園都市店

2026.01.05 563号 14面

 ●「大戸屋」が「なぎさ橋珈琲」2号店 湘南の1号店出店から16年ぶり 横浜のベッドタウンに小型店で

 コロワイドグループの大戸屋が、神奈川県逗子市に1号店がある「なぎさ橋珈琲」の2号店を同・横浜市に出店した。2号店ではあるが、1号店のオープンからは16年ぶり。店舗の規模も異なり、メニュー価格も違うなど、ブランド内での新業態のような店舗に仕上がっている。

 逗子の1号店は、1981年に「デニーズ」逗子店として開業した店舗を2009年コロワイドグループが譲り受け、「なぎさ橋珈琲」としてリニューアルしたもの。今回の店舗は、横浜市泉区にある相鉄いずみ野線の緑園都市駅近く、小さな商業施設内への出店となる。

 メニューは1号店に比べて少しコンパクトになり、価格もやや低い。フードのメインはパン系メニューで、「なぎさバーガー」(1500円)や「たまごサンド」(650円)、「和風チキン竜田サンド」(750円)といったサンドイッチ類、「シュガーバタートースト」(530円)、「ピザトースト」(830円)などのトースト、そしてデザート系の「フレンチトースト」がそれぞれ4~5種類ずつ。ほかに、「ジャンバラヤ」(1280円)のようなライス系料理と、「オムレツナポリタン」(1280円)などのパスタ類が、それぞれ3種類。その他、デザートやサイドメニューがある。

 ドリンク類も1号店と価格は違うが、「水出しコーヒー」(530円)や湘南の夕日をイメージした「サンセットフロート」(680円)など、共通するものが多い。

 日常使いのできる気軽なカフェという位置づけだ。

 (価格はすべて税込み)

 ★けんじの評価:=既存店は好調、新ブランド開発を狙う

 大戸屋ホールディングスがコロワイドグループの傘下に入ったのは2020年。その際に、コロワイド創業者の長男である蔵人賢樹氏が社長に就任している。同氏は10年コロワイドに入社し、16年からは専務取締役を務めていた。

 「なぎさ橋珈琲」1号店のオープンは09年なので、コロワイドとして出店したブランドを大戸屋に移管したのだろう。もともと湘南の逗子からスタートしたコロワイドにとって、「逗子デニ」と呼ばれていた「なぎさ橋珈琲」の1号店は、特別な思い入れのある店舗なのかもしれない。

 海の見えるテラス席が人気の1号店とは異なり、緑園都市店は40席ほどの小型店だ。3月にオープンした90席の「大戸屋」が隣接して営業しているのだが、トイレは「大戸屋」と共通の構造になっている。

 「大戸屋」は過去4年間の既存店売上高が前年同月比でプラスになるなど、順調に業績を伸ばしているが、新ブランドによる市場の開拓という部分では、まだ成功をつかみ切れていない。23年の2月には、その数年前から期間限定で出店し好評だった惣菜販売をベースに「大戸屋 おかず処」のブランドを掲げた常設店舗を出店。数ヵ月後には蕎麦の新業態「蕎麦処 大戸屋」もスタートしたが、いずれも2店舗ほどを出店した後、25年に撤退している。24年9月にオープンした新業態「蓮屋珈琲店」も、まだ1店舗のみだ。

 「なぎさ橋珈琲」は、出店立地によっては大化けするブランドのように思える。期待したい。

 ◆外食ジャーナリスト・鷲見けんじ=外食チェーン黎明期から、FFやFRなどの動向を消費者の目線で見続けてきたアンチグルメな庶民派ジャーナリスト。顧客の気持ちを外食企業に伝えるべく、甘口辛口を取り混ぜた乱筆乱文でチェーンの新業態をチェック。朝マックとロイヤルホストのカレーフェアをこよなく愛する外食ウオッチャー。

 ●店舗情報

 「なぎさ橋珈琲」緑園都市店

 開業=2025年9月8日/所在地=横浜市泉区緑園4-2-19 緑園アーバンプラザ2階

 ●編集協力:株式会社イートワークス

 http://www.eatworks.com/

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