リスパック、ポリ乳酸容器本格生産・販売へ

2006.07.03 316号 6面

プラスチック容器製造のリスパック(株)(東京本社=東京都千代田区、電話03・5821・0335)はこのほど、ポリ乳酸原料の大手供給先である米国・ミネソタ州のNature Works LLC(ネイチャーワークス社、以下NW社)との間で、ポリ乳酸の供給販売契約を締結した。これにより同社が展開してきた植物由来プラスチック製品「ニュート」シリーズにNW社の商標とロゴを使用できるようになった。

この契約は、日本での食品包装容器成形業者では初めてのもの。同社は、本格的な生産・販売を順次開始する予定だ。今後群馬の新工場にはポリ乳酸専用成形ラインを新設、09年までに20億円の売上げ達成を目指す。

今回の提携は、従来の石油系プラスチック製品に代わる環境配慮型製品を日本の消費者に提供したいというNW社とリスパックの姿勢が具現化したもの。大松利幸社長は「NW社の協力のもと、自社ブランドで植物由来プラスチック製品事業を発展させたい」と意欲を見せる。

現在市販されているニュートブランドは2シリーズ。今年中に既存工場内に専用ラインを増設する。さらに、伊勢崎市に建設中の新工場には約10億円を投資し、ポリ乳酸専用成形ラインを設ける予定だ。

高騰する石油由来の代替として、植物由来のプラスチックは食品容器や包装資材などに使われている。NW社では、100%再生可能なトウモロコシなどを原料にした一連のプラスチック材料を供給している。

リスパックが環境に配慮したプラスチック製品市場に進出したのは約15年前。昨年は愛知万博にポリ乳酸を素材とした食品容器を提供し、(財)バイオインダストリー協会から表彰を受けている。

購読プランはこちら

非会員の方はこちら

続きを読む

会員の方はこちら