シェフの愛用食材:アン・ルベル銀座店・黒沢久俊シェフ 内藤あんがす牧場のアンガス牛

2010.09.06 376号 11面
北海道の健康な牛 内藤あんがす牧場のアンガス牛

北海道の健康な牛 内藤あんがす牧場のアンガス牛

 「おいしい牛肉を探したい! その気持ち一心で、この内藤あんがす牧場のウェブサイトにたどり着いた」と語る黒沢シェフ。

 「内藤牧場のアンガス牛は、届きたてのフィレ肉を生で食べると、まるでマグロのよう。霜降りがある和牛と違い、サシの少ない赤身肉で、この赤身部分に深い味わいや香りがあるのです。調理の際に、あくが少ないことも特徴です」と黒沢シェフ。

 春に生まれたアンガス牛は、1年間、母乳と草だけで育ち、牛舎で1年大切に育てられ、通常3年で出荷のところ、2年で出荷される。熟成させず、食肉処理され1週間以内に手元に届くので、臭みもなく、とてもフレッシュなまま使用できる点がよい。

 「フランス、ブルゴーニュで修業中、ブルゴーニュ地方原産のシャロレー牛をよく使っていました。シャロレーのようなおいしい牛肉が日本にもないか? と探しに探して、やっとこのアンガス牛を見つけたのです。食べた時は感動しましたね。赤身肉で脂肪の少ない感じはシャロレー牛に引けをとりません」と、黒沢シェフは太鼓判を押す。

 人気料理は、フィレの周りにある肉をうまく利用したオリジナルカレー。それとフィレ肉のソテー。アンガス牛の深い味わいをそのまま味わってもらうため、ソースを上にかけず、周りに塩、スパイス、ハニーマスタード、赤ワインソースを添えて、ワインとともに楽しませている。

 ◆(株)ザート商会「ワインサロン アン・ルベル 銀座店」黒沢久俊シェフ

 くろさわ・ひさとし 会社員を経て27歳の時に渡仏、ブルゴーニュへ。4年間、一つ星「レ・ミレジム」三つ星「ラムロワーズ」にて料理とワインの修業。帰国後、西麻布の「ザ・ジョージアンクラブ」勤務を経て、2006年からザート商会レストラン全店のグランシェフ、ワインサロン「アン・ルベル銀座店」のシェフに就任。

 ◆「ワインサロン アン・ルベル 銀座店」 所在地=東京都中央区銀座8-8-7 第3ソワレビルB1

 ◆内藤あんがす牧場「アンガス牛」

 内藤あんがす牧場のアンガス牛は、輸入飼料は一切使用せず、牧場内で自給した牧草やデントコーンを発酵させた飼料で育てられる。秋の交配も自然に行われ、春に子牛が生まれる。「家畜本来の生理にあった安全でおいしい牛肉」がまさに、このアンガス牛だ。

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