タカノフルーツパーラー、季節先取りの演出

1994.05.02 51号 12面

タカノフルーツパーラーは4月からの新メニューで再びパフェを導入した。「フルーツの強みを生かしたラインアップ。平面の表現(皿)から立体(パフェグラス)になり、ファッション性から味重視にした。皿盛りの場合、プリンなど崩れないよう少し固めに作るが、パフェグラスの場合、その配慮がいらないので舌ざわりもよりなめらかな仕上がりとなる。おいしいものはこわれやすいんです」(平野善光キャップ)という。高級志向がはやっていた五年ほど前にハイセンスの皿盛りにしたものの、やはりパフェの要望が多かったことが今回の導入のきっかけとなっている。

内容的には五年前のパフェとは素材から異なっている。果物はコンポートからフレッシュへ。ソフトクリームからフレッシュフルーツ使用の自家製ジェラートやシャーベットになっている。そして最もタカノらしい演出は季節を先どりした果物を使っていることだ。4月上旬にビワをふんだんに使う。そして桃、チェリーと走りが移行していく。専門店として、その日に作ってその日に売りきるスタイルはFRなど一般店との差別化だ。

今後もフルーツそのものの味、香り、形、美しさ、色などを大切にして、素材自体のウエートを高くしていく。同店のターゲットは二五~三〇歳の女性。客単価は一一〇〇円。

写真は4月からの新メニューで人気のフルーツパフェ九五〇円とプリン・ア・ラ・モード九五〇円。フルーツパフェは厳選した旬の完熟フルーツと特製ジェラートを存分に味わえる。フルーツはビワ、フランボワーズ、スイカ、マスクメロン、パパイアなど一〇種にバニラ、イチゴとオレンジのジェラート。プリン・ア・ラ・モードはタピオカ、レモン、パンナコッタの三種のプリンに季節の果物をそえたデザートケーキ。

同ビル五階で行っているフルーツバー「レディースバイキング」二五〇〇円は盛況。

◆「タカノフルーツパーラー」=東京都新宿区新宿三‐二六‐一一、Tel03・3354・0222

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