チーズ特集 チーズは“白い肉” カルシウム補給に最適

1993.11.15 40号 11面

チーズはヨーロッパで“白い肉”と呼ばれることがある。この言葉は、チーズの栄養価の高さを物語っている。

ご存じのように、チーズは牛乳をはっ酵させてから水分を除いた食品。従って、牛乳に含まれる、多くの栄養素が凝縮されている。中でも、今話題のカルシウムの補給には、特に理想的といわれているのである。

これには二つの理由がある。一番目は、含まれているカルシウム量の豊富さ。また二番目は、身体への消化吸収率の高さである。

まず量の話であるが、これは例えば、牛乳一本分のカルシウム(これで大体、一日に必要な量の三分の一がまかなえる)はチーズでいえば、スライスチーズたった一枚半という事実からもうなずける。また吸収率でいえば、チーズのカルシウム吸収率を、仮に一〇〇とすると、およそ小魚では六五、野菜では三五。従ってチーズは小魚の約一・五倍、野菜の約三倍ものカルシウムが、摂取できるという計算になる。

これらのことからチーズには、いかにカルシウムがコンパクトに凝縮されているか、おわかりいただけよう。カマンベールに代表される、ナチュラルチーズ人気の陰に隠れているが、スライスチーズや6Pチーズといった、プロセスチーズの堅実な伸びも、このカルシウム認識を反映しているのかも知れない。

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