話題の飲食施設 東京国際フォーラム(東京・千代田区) 自慢は5000席のホール
1月10日、JR有楽町駅北口に東京都のシティホール「東京国際フォーラム」(総支配人椹木信一氏)がグランドオープンした。この施設は、東京都が旧都庁舎跡地の再開発事業で建設したもので、平成4年10月から工事が進められていた。建設費約一六五〇億円。
施設コンセプトは(1)総合的な文化活動の拠点(2)総合的な情報の交流と創造の拠点(3)国際交流の拠点‐‐で、全面ガラス張りのガラスホールや世界でも有数の五〇〇〇席の大ホールのほか、大小四つのホール、展示・レセプションホール、三四の会議室、飲食・物販・サービスなどの施設で構成する。施設の運営管理は、平成6年9月に設立した財団法人東京国際交流財団(理事長桧垣正己氏)が行っているが、2月までは開館記念事業「東京ときめきフェスタ」による各種イベントを実施し、3月1日からは一般貸し出しを開始する。このため、施設利用は現在のところはまだ低調だが、3月からは本格化するので、各施設への集客が大きく期待される。
国際フォーラムでの商業施設展開は、東京国際交流財団から委託される形で具体化されている。
飲食店舗一一店(別掲)、物販・サービスショップはコンビニをはじめ、書店、フラワー・アートショップ、旅行代理店、キャッシュコーナーなど九店舗が展開する。
これら店舗は施設利用者や来館者の消費行動を支援する目的で展開しているものだが、地域のオフィスワーカーやショッピング、来街者など一般客も利用することができる。
しかし、基本的には公共施設内での店舗展開であるほか、施設の設計思想(デザインコンセプト)の制約があって、店舗は画一的で無機質、無個性という印象を強くする。
「すべてガラス張りの店舗で、シンプルでスッキリしているのですが、温かみが感じられません。店の看板もファサードにも特色を出すことができませんので、店名を見ないとどこの店か分からないと、お客さんも迷われているようです」(カフェ店長)
飲食店舗は喫茶、軽食、和・洋・中のレストランを展開するが、吉祥、東天紅、ロイヤルキャフェテリアなど本格派のレストランも出店している。
◇施設概要
・名称/東京国際フォーラム
・所在地/東京都千代田区丸の内三‐五‐一(Tel03・5221・9011)
・事業主体/(財)東京国際交流財団
・敷地面積/九〇〇〇坪
・建築面積/約七〇〇〇坪
・延べ床面積/約四万三八〇〇坪
・建物/地上一一階、地下三階
・施設構成/ホールA(五〇一二席の日本最大級ホール)〈四~八階〉、ホールB(一二〇〇席=分割利用可)〈七階〉、ホールC(一五〇二席)〈四~七階〉、ホールD(三〇〇席)〈七階〉、レセプションホール(六〇八席=分割利用可)〈五階〉、会議室、展示ホール、セミナー室