日本料理繁盛店にみる和食事情 「わしょく亭」保守イメージ払拭、80種お値打ち価格

1996.08.19 107号 9面

栄駅からすぐ、錦三丁目の入り口にある「わしょく亭」。和食割烹というよりクラシックな木製の内装は、おしゃれな居酒屋風だ。お座敷、テーブル席、カウンター席合わせて八〇席。従来の日本料理屋の保守的でカタにはまったイメージを払拭したかったと、若いマネジャーの三宅さんは話す。

修業を積んだ板さんが腕をふるう伝統的な日本料理のメニューがあり、オリジナルなアイデアを加えたメニューもある。総数八〇種(五〇〇円から)と内容も幅広くお値打ち価格だ。中でも豆乳を用いた手造り冷豆腐がよく出る。また毎月一〇アイテムほど入れ替えるなど気を使う。また、ワイン感覚で楽しめる冷酒を二十数種用意。人気の「久保田」ほか、話題の地酒がならぶ。

開店は夕方からで、客層は若いOLやサラリーマンが中心。客単価はおよそ四五〇〇円となる。男性対女性の比率は四対六で、女性が多い。OLや主婦同士のグループ客は、大いに食べ飲んで客単価は今や男性顔負けだそうだ。

「日本人は永遠に和食の味を忘れません。試行錯誤をしてきた和食が、今少しずついいカタチで伸びてゆく時期だと思います」

ほかに、おまかせ会席(予算に応じて三八〇〇円から)は中年以上の主婦層に、ボリュームたっぷりのオードブルコース(五人から四五〇〇円)は飲み物サービスがついてグループ客に人気。

◆「わしょく亭」=名古屋市中区錦、Tel052・961・6003

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