デリバリーピザ店の複合化新戦略 「ピザ・サンマリノ」インターネット体験コーナー

1996.09.09 109号 5面

名古屋市を拠点とするピザ・サンマリノは、地域サービスと広告効果を狙い、このほど少年サッカーチームを発足。同じくインターネット体験コーナーを既存店内に併設した。

サッカーチームは店舗周辺住民の小学生を対象に発足したもの。先べんの名東区チームは週一回、区営名東公園のグラウンドで練習を行う。ユニフォームにはもちろん、ピザ・サンマリノのロゴマーク入り。

チーム発足にあたってはサッカーの指導者を招き、グラウンドは区との交渉で定期的に確保した。チーム入門にかかる小学生の費用はユニフォーム代と保険料、移動費のみ。月謝はない。ピザ・サンマリノが仲立ちでチームを管理する格好だ。

定員五〇人の募集に二〇〇人からの応募があり予想以上の大反響。「現代っ子は運動不足の傾向にあり、スポーツをやらせたい親が増えているようだ。サッカーのプロ化による影響も思った以上に強い」という。今後、地区ごとにチームを新設し全国大会を目指す方針。「ピザ・サンマリノ・少年サッカー杯」も催す計画だ。

インターネット体験コーナーの併設は、既存店のイートインスペースを改装してパソコンを三台導入したもの。月~木曜日は無料開放。金~日曜日は一時間一〇〇〇円で利用できる。インターネットの関心が高まるなか利用客の大半は主婦という。コーナーでのイートインは原則禁止。利用客の多くはテークアウトを利用するそうだ。

もとより、ピザ・サンマリノのチェーン本部はコンピューターソフト企業。体験コーナーの併設はパソコンの知識啓蒙が目的で、先のパソコン教室開講とプロバイダー展開に結びつける狙いがある。ピザ店を足場にユニークな多角化を図るピザ・サンマリノは必見だ。

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