うまいぞ!地の野菜(18)福井県、水田園芸伸ばす

1999.07.05 181号 12面

福井県は、本州のほぼ中央に位置し、西は日本海に面し、海岸線の長さは三二八キロメートル。北は石川県、東から西にかけ岐阜県、滋賀県、京都府に接する。県中央部にある木の芽峠(標高六二八m)と山中峠(三八九m)の約一〇キロメートルにわたる山嶺を境として嶺北地方と嶺南地方に分かれる。

嶺北地方は、岐阜県境方面に広く連なる越美山地、石川県境にそびえる白山火山地とそれに続く加越山地、中央に越前中央山地、西部に丹生山地などが配列。嶺南地方は、若狭湾と敦賀湾を有し海岸線は長いが、地域面積は嶺北地方の三分の一。平野部は少ない。

気候的には日本海側気候で、冬期は北西からの季節風により気温が低く雪の降る日が多い。また、全国でも多雨域に属し、年降水量は少ないところで二〇〇〇ミリメートル、山間部の多いところで三〇〇〇ミリメートル近くになる。

県土面積は、全国三四位で四一八八・四八平方メートル、七五%が森林、耕地面積が一一%。耕地面積四万四二〇〇ヘクタールのうち田が四万〇二〇〇ヘクタール、畑が二八九〇ヘクタール、樹園地七九三ヘクタール。

県人口は八二万八一七五人、二五万三〇七四世帯。総農家数は四万二五四一戸、農業就業人口は九万七三八六人。

農業粗生産額は六九八億円。コメが七〇%を占めるが、減少傾向にある。野菜一四%、畜産八%、果樹二%。野菜は主力品目の里芋、ホウレンソウ、小松菜などをはじめ、伸びる傾向にある。従来はコメに偏重した農業だったが、近年、水田を活用した水田園芸の振興に取り組んでいる。

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